※※第152話:Make Love(&Make Love!).7












 ふたりで描く、ひとつの世界。
 逃げられはしない唯一無二。

















 こけしちゃんはじつにニコニコと、曇りのできている彼氏の眼鏡を眺めていた。

 そして、おっとりと言ったんです。

 「ゾーラ先生ぇ、このラーメン美味しいねぇぇ?」







 「私はあまりラーメンに詳しくはないんだが、確かに美味しいね、」
 微笑んだ醐留権は、ちょっと恥ずかしそうに、

 「今度はコンタクトにしてくるよ。」

 トレードマークの眼鏡を拭った。


 「えへへぇ、ゾーラ先生ぇ、なんか可愛いぃ。」
 「ははは、照れるじゃないか。」









 …………はい!
 本日ふたりは珍しく、行列のできるラーメン店とやらでイチャイチャしている模様です!






 「ここねぇ、テレビで紹介されてたからぁ、気になってはいたんだぁぁ。」
 と、にっこにこのこけしちゃんは少し汗ばみながら、麺をフゥゥフゥゥしている。

 その姿を可愛らしいと思いながら、

 「そうだったのか、じつは崎多川先生からここがオススメだと聞いてね。」

 笑って醐留権は答えた。


 「えぇぇ?ベッドの上でぇぇ?」
 「いや、普通に、職員室で、なんだが…」
 彼女はさすがの食い付きよう。





 そんななかでも、

 「たまにはこういうとこもいいものだね。」
 ゾーラ先生は本日は、だいぶカジュアルな格好をしていて、

 「うんぅ。」

 こけしちゃんはやっぱりときめいちゃっておりました。




 賑わう店内のBGMは、いささか懐かしめの音楽がチョイスされていて、

 「そうだぁぁ、ゾーラ先生ぇ、お風呂エッチについての詳細をぉぉ…」

 予定通りに切り出す、こけしちゃんでございます。




 「いや、お風呂でエッチは、してないんだが…、この後ホテルで再現するかい?」
 「是非ともぉぉ…」

 ……さりげなく誘われてるよ?






 「明後日はぁ、みんなで日帰り旅行だしぃ、ゾーラ先生ぇは薔くぅんと単独行動取っちゃうぅぅ?あたしはナナちゃぁんと百合っとくからぁぁ。」
 「さ、桜葉は、想像力が豊かだね。」

 ……ちがうよ、妄想力だよ!





 春休み初っぱなのデートは大変盛り上がっておりますよ!

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