※※第126話:Make Love(&Charge).66
「あっ!おいこら健斗(けんと)!司に気安く触るんじゃねえ!」
「なんで!?」
けっこうお久しぶりの登場となりましたが、親友かと思いきや嫁に近寄ってくる男たちを、ものすごい剣幕で慎が追っ払っていた。
「慎くん、なんかすごくこわいよ。」
「うるせえ!そう言うお前は今日も可愛いなぁ、おい!」
ものすごい剣幕は、とたんにニヤケへと変わる。
「いいなぁ、司くん…」
その光景を見つめる凛ちゃんは、控えめに微笑みながらもひどく羨ましげ。
そこへ、
「なんなんだよ、慎のやつ、こわっ…」
ブツブツ言いながら、追っ払われた健斗が歩いてきた。
ドンッ――――…!
「きゃっ!」
半ば見とれていた凛ちゃんに、健斗くんがぶつかる。
「いたたぁ…」
凛ちゃんは思いきり尻餅を、ついちゃったんだけど、
「ぼーっとしてんなよぉ、凛、」
悪びれた様子も特になく、健斗は手を差し伸べた。
きゅっ…
その手を取った凛ちゃんは、輝く瞳で言いました。
「健斗くんて、…王子様系?」
………………なにそれ?
手を取られたままキョトンとする、健斗くん。
凛ちゃんは切り替え、早いな!
端では新たなる恋が、芽生えておるようなんですが、
「そうだ!司!今度の日曜は、空けとけ!」
デートのお誘いを、慎は元気よく切り出してみた。
「ムリ!ポストンジャーだもん!」
そして元気よく即断られた。
「なーっ!?おまっ、旦那とヒーローとどっちが大事なんだよ!」
「ヒーロー!」
「にこっとすんな!可愛いんだよ!それより、ちったあ間を置けよ!」
ファイトだ、慎くん!
……まぁ、一番の解決法は、“民営ヒーロー・ポストンジャー鑑賞デート”なのでは?
そもそも、ポストンジャーにはおよそ30分しか割きませんけど。
こちら様もなんだかんだで、ラブラブのようだ。
さきほど、いちおう、
ノーマルラブと豪語したのに、ね!
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