※※第135話:Make Love(&Lips).73







 〜♪〜♪

 日曜日の夕方、葛篭先生の携帯電話が着信を告げました。


 「…お母さんからだわ、」

 しばらく連絡も取っていなかった葛篭は、おもむろに電話を繋ぐ。





 「どうしたの?お母さ」
 『実穂子!あんたはこっちから連絡しないと、ちっとも連絡してこないじゃないの!』
 いきなり電話口にて母は、厳しい口調だ。

 「ごめんね、忙しくて、」
 『忙しいを理由にするだなんて、あんたもすっかり都会の色に染まって!』
 だいたいいつもこんな感じで、ものすごい剣幕でまくし立てられるため葛篭も進んで電話をしたくないわけで、

 『それよりあんた!いい加減いい人見つかったの!?』

 母は、本題に入ったようだ。






 「えっ、う、うん、」
 葛篭は、ぎこちなく笑う。

 『いないなら、見合いの話進めるけど、いい!?』
 母も焦っているのか、娘の話をあまり信じていない様子で、

 「ちょっと待ってよ、お母さん!いるんだってば、ちゃんと!」
 葛篭は必死になって、明かしたのだ。






 『あらそう、なら春休みに、“ちゃんとした人”連れてきてちょうだいね、楽しみにしてるからね。』
 未だ信じきれていない様子の母は、

 プツッ…

 電話を切った。








 「はぁ…」

 ため息をついた葛篭は、テーブルへ携帯を置く。


 そして、

 「お母さん、認めくれるかしら?…国際結婚、」

 そう、呟いたのだった。
















 ――――――…

 「びぇ〜ックシ!」

 ナナ宅の庭にて、くしゃみをしたハリーは、

 「HAHAHA〜!風邪デスカネ〜?」

 高らかに、笑った。




 「ハリーさん、笑ってないでそのプランターこっちにちょうだい。」
 「Yes!」

 …なるほど、只今ナナ母とのガーデニング中でしたか。








 …――と、言いますことで、

 春休み、ハリーと葛篭先生にも、

 新たなる展開が!?















  …――Is love connected?

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