※※第135話:Make Love(&Lips).73







 「は…ぁんっ、ふぅっ、」

 伸ばした舌と舌が、唾液を混ぜ、絡まってる。



 ちゅぱっ…

 ふと、繋がったまんまのディープなキスの最中、

 「ナナ、」

 甘い眼差しで、薔は告げたのだった。

 「大好きだよ…」









 「…っん、あ…っ、あ、」

 言葉にもひどく感じ、ナナはただ、喘ぐ。

 返せる愛なら全身に、切なすぎるほど溢れていた。
 だから、躰でも、伝えあおう。
















 …――――何度伝えても足りなくて、

 何度も伝えることしかできない、

 でも伝えることがすべてじゃなくて、

 愛は目には見えないから、

 ただ、ひたすらに、

 歪んでも穢れてもただまっすぐに、


 愛することが、すべて。
















 ――――――――…

 (あああ、またエッチしちゃったよ…!気持ちよすぎて、困るよもーうっ…!)

 抜いてからです。
 未だナナの火照りは、冷めやらぬ模様です。



 (それに、この服、まだ脱ぎたくないんだけど…)
 しかも未だに、格好が格好のようで。





 「なぁ、ナナ、」

 …………ドキッ!

 ふと、隣より名前を呼ばれ、

 「ははははは、はいっ!?」

 真っ赤のナナは勢いよく、そちらを見た。




 ナナの格好から、薔の格好もご想像願いたいのですが、

 「俺っておまえの涙に、すげえ弱ぇんだよな、」

 堂々と彼は、こう告げてきたのです。










 ……ぇぇぇぇぇぇえええ!?






 「どどどちらかと言わずもがな、強くないですかぁ!?」
 「バカ言うな、どう考えても弱ぇだろ。」
 「ええええええ!?」

 ナナのびっくり仰天も、相当なものである。



 「それより、早くそれ脱げよ。」
 「やですよまだーっ!って、薔は何という色っぽいカッコをなさってるんですかぁーっ!?」
 「あ?」

 着ている本人が、それ言うか?

 あ、着せられたのか。







 …せっかくの日曜日だから、たっぷりイチャついとき。

 …………いつもか。













 つまりは、プロモーションビデオの行方は、

 そういうことなんです!

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