※※第135話:Make Love(&Lips).73











 …――――――心を燃やせ。

 光は闇に、

 闇は光に、

 いつでもすぐに変われるさ。


   …だから、呑まれるな。





 『膨れ上がるは激情。』

















 それでは引き続き、日曜日(の昼頃)から始めていっちゃいましょうか!






 「あっ、やっと起きた、おはよ、」

 ナナと薔が仲良くリビングへやって来ると、まるで自分の部屋のように屡薇が寛いでおった。


 「あれ?」
 「…何でいんだ?」

 ふたりしてまったく雰囲気の違う、とは、今回ばかりは言えないのかもしれないような反応を示します。




 「昼飯食わせてもらおうと思って。」
 「そんくれえ自分で何とかしろよ、」
 せっかくの日曜日、ふたりっきりと花子の時間を邪魔されちゃった薔の雰囲気は、とたんにそら険しくなる。

 しかしそんななかでも彼は、尻尾をフリフリ大喜びの花子のあたまを、ちゃんと優しく撫でてはおりました。





 そんでもって、

 「あ、あのっ、薔、」
 「なんだ?」

 彼の服をくいくいと引っ張ったナナは、控えめに訴えてみたのである。

 「わたしも、すごく、お腹空いちゃいました…」

 ってね。









 「だろーな、寝る前にもすげえ運動したしな、」
 「ほぎゃあ!あああのっ、でもっ、起きたばかりのときは、いっぱいだったんですけど!」
 薔は特にどうということもなくさらりと返し、真っ赤っかのナナは声を張り上げて、

 「また美味ぇモンでも食う夢見てたんだろ?」
 「違いますってーっ!いや、それはそうなんですけど、お腹がいっぱいに感じちゃったのは、もっとですね、えーっと、」
 「あ?」

 ふたりはやはりお構いなしに、ふたりっきりの世界へと入ってしまった模様だ。










 (俺、昼飯食わせてもらえんだよね?)

 屡薇は、こころで問いかける。



 “この機会に、目指せ自炊生活っ、”

 尻尾を振る花子は、こころでそう的確なアドバイスをしたのでした。







 …――――なんだかんだで平和そうな、

 日曜日でございます!

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