※※第133話:Make Love(+Happy birthday!).71







 パーティーの最中、ナナさんはちゃんと気づいておりました。

 (醐留権先生、こけしちゃんは笑ってますけど、ほんとはすごく会いたがってますよ!だって、お誕生日だもん!)

 と。






 (わたしもこけしちゃんとモモちゃんと一緒に(※花子も入れてよ)、校長先生に何かしらを)
 「おまえ何考えてんだ?」

 …ぎょわぁぁあ!






 「なななななにも考えておりません!」
 「今はそんな顔してなかったろ、」

 …………え?“今は”?




 目をぱちくりさせていたナナは、

 (はっ!わたしばかりがこんな風に、薔と見つめあっていてもよろしいのでしょうか!?今日は!)

 遣わなくていい気を遣おうとした。




 「そ、そうですかね〜、」
 前を向こうとする。

 ぐいっ

 すぐに向きは戻され、

 「なんで逸らすんだよ、」

 薔は迫る。





 「ちちち近いですってーっ!おカオ!」
 「あ?」










 ……ようやくちょっと、険しくなったのかな?

 もちろん、これ、言えはしないけど。




 (あぁぁ、良かったぁぁ、ナナちゃぁんたちぃ、いいムードぉぉ。)
 こけしちゃんはとっても、ニコニコとジュースを飲むと、

 (今日になってすぐにぃ、ゾーラ先生ぇお誕生日メッセージくれたしぃ、朝早かったのにぃぃ。)

 彼へと想いを馳せました。

 (だからぁ、それでよしとするのぉぉ。)















 ――――――――…

 ズーン…


 (さっき真剣だった先生、なんだかもう力尽きてるな…)


 こちらは、それでよしとは、いかなかった模様だ。






 (いっそあの校長を、呪い殺してしまおうか…)

 …細宮校長の命もここまでか!?




 (それよりも、…そうだ、最初に“お”のつくものが結局わからなかったんだが…)

 幸いなことにクインティプル呪い殺しの事態は、免れたのかは定かでありませんが、

 (プレゼントは、用意した…、渡したいのだけど、間に合うかどうか…)

 講師の話は訊いていないが、醐留権はようやくその考えを導き出せそうだった。

 (桜葉が言ったことは、正しいのだろう…、けれど私は選択を、間違ったのかもしれない…)

[ 110/540 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る