※※第94話:Make Love(&Intercrural sex).40









 12月まで、残すところあと2日となりました、

 水曜日でございます!





 昨日はなかなかの雨でしたが、この日は天晴れな青空でした。


 そして、朝!




 「そうだ!今日はお兄ちゃん、要の職場見学にでも行っちゃおっかなぁ?」
 「いっそ来てください、迷わず通報しますんで、」
 「えぇ〜っ!?」

 玄関にて、弟へと若干甘えた声を掛けた奏は、キリリと返され背を向けられた。


 「兄さん、あまり家の中を散らかさないでくださいね、後で大変なのは兄さんではないんですから、」
 「おぉ、わかったとも!」
 そんでもって、ちょいとした忠告をした弟は、

 「い、行ってきます……」

 と、控えめにぺこりとあたまを下げた羚亜を連れて、颯爽と出勤していきました。



 バタン――――――…






 「要っ、登紀子叔母さんとこの羚亜くんも、行ってらっしゃ〜い!」

 ドアは既に閉まってますが、飛び跳ねながら奏が大きく手を振った瞬間、

 ガシャ――――…ン

 玄関に置いてあった何だか繊細な造りの鉢植えに、見事に手が当たり、倒れて割れた。




 「小指痛っ!」
 そのまま咄嗟に、奏が後ろへ飛び退くと、

 ガンッ!

 壁に背中がぶつかり、掛けてあった何だか有名そうな絵画が、新調したカツラめがけて勢いよく落ちてきたのだ。

 ガシャン…





 「ぎゃあーっ!奏さま!?どうなさいました!?」
 「私にもわからん!」

 音によって駆けつけた使用人は青ざめ慌て、新調したカツラがずり落ちそうな奏は、高らかに笑っておったんだとさ。




 ……あの〜、ゾーラ先生、忠告は虚しかったのか、

 既に玄関が、めちゃくちゃになっちゃってますけど!

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