※※第125話:Make Love(&Sex aid).4







 「えええええっ!?わたしの試合は第二体育館で、薔の試合は第一体育館なんですかーっ!?」

 その事実を今知ったナナは、痛恨の雄叫びを上げた。


 「おまえいっそ、俺と同じチームでバスケに出るか?」
 「えっ!?いいんですか!?」


 ………………よくないよ!




 「まぁ、あの距離で入れられるおまえなら大丈夫だろ。」
 「ぁぁあ!それ今となってはものすごく恥ずかしいんで、やめてください!」
 「あ?」

 えーと、なんだかんだでイチャつくふたりですが、ナナは移動しなくて大丈夫なんだろうか?






 「あぁぁ、ナナちゃぁん、いたぁぁ。」

 危うくバスケへ持ってかれるところだったが、こけしちゃんがニコニコと親友を迎えに来ました。


 「早く行かないとぉぉ、あたしたちの試合ぃ、次だからぁぁ。」
 「そうなの!?」
 と言いますことで、ナナはきちんとバレーのほうへと向かう模様です。



 乙女たちが、体育館を出ていく際のこと。

 「ナナ、」

 ふと、薔が彼女を呼び止めたため、

 「は、はいっ、」

 ナナはすぐに振り向いた。



 すると薔は微笑んで、言ったのでした。

 「おまえの試合は全部見に行くから、おまえも俺の試合ちゃんと見に来いよ?」














 せっかく校長たち、第一体育館に入り浸る作戦だったのに。

 ちなみに試合の時間やなんかは、こけしちゃんがちゃっかり把握しております。




 試合に出てもいないのに頬が赤いナナと、にっこにこのこけしちゃんが第二体育館へ駆けつけますと、

 「ああっ!来た!」

 だいたいが腐女子なチームの皆さんが、お出迎えしてくれた。



 「一試合目は先輩とだよ、緊張するね!」
 「でもぉぉ、優勝したところでもらえるものもアレだからぁ、リラックスしていこうぅ?」
 「それもそうだね!」
 おっとりとしたこけしちゃんの言葉に、いくらか緊張も解けたところで、

 「あっ!いよいよだ!」

 ナナたち1-5の番が、やってきた!





 「行こうぅ、ナナちゃぁん、」
 「まままま待って、こけしちゃん!わたしも緊張してきちゃったよ!」
 今頃になって凝り固まるナナなのですが、

 「大丈夫だよぉ、ナナちゃぁんの薔くぅんが、見に来てくれるからぁぁ。」
 「ぎゃあ!恥ずかしいよ!こけしちゃん!」

 どうやら、面映ゆさのほうが勝ったようだ。

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