※※第117話:Make Love(&Irrumatio).59







 「も〜う、小早川くん、あんな可愛い子が知り合いなら、わしにも紹介してよ!」
 「何をおっしゃいますか!?社長は!」
 ステージの上で、社長さんはやけにご機嫌だが、

 (そこの脂肪の塊!私の桜葉を気安く、可愛い子などと呼ばないでいただきたい!)

 醐留権はかなり、イラッとした。





 『なんかわし今、寒気感じたな…、よし、賞品を渡しちゃお!』
 さすがはゾーラ先生でして、悪寒を払拭するためにも社長さんが意気込むと、

 「あ〜、それならちょっと待ってね〜、」

 いったん制止した校長が、

 「薔くん〜、」

 を呼び寄せた。





 「あ?」
 隣のナナとなんやかんやしていた薔が、ステージを見る。
 体育館は色めき立つ。

 「ちょっとね、校長先生じゃ無理だから〜、企画者の薔くんにこのステージ飾ってほしいな〜。」
 ほっぺたをさくら色にする校長は、更に鼻の下を伸ばして頼み込んだ。




 「…仕方ねぇな、」
 企画者ではあるためか、薔がステージへ威風堂々と歩きだすと、

 (ええーっ!?あんなすごいイケメンくんが、企画してくれたの!?ありがたい!)

 社長さんは、こころで叫んで仰け反った。




 「こっ、小早川くんは、ああいう子に攻められたいの!?」
 「社長!?」
 そんでもって秘書を、ツンツンする社長。


 ちゃっかりこのやりとりが、聞こえていたこけしちゃんは、

 (ううんぅ、社長ぅ、その場合はぁ、百合男子ねぇぇ。)

 ニコニコと訂正をいれた、こころで。








 そして薔がステージへと、上がりますと、

 「薔さま――――――――――――――っっ!!」

 大歓声の渦が、巻き起こった。




 『すごいっ!さすがはイケメン!』
 「いーから早くやれ。」

 ……しかも俺様ときたもんだ!






 『え、えーっと、』
 社長は賞品の授与を、執り行おうとしたのだけど、

 『むりだーっ!こんっなイケメンに見つめられたら、わしの腹も背中とくっつくよ!小早川くん、頼む!』
 「ええ!?」

 すぐさま秘書に、バトンタッチした。
 お腹と背中がくっつくなら、いいような気もするけど(※よくないだろ)。





 「では、社長に代わりまして…」
 コホンと咳払いして、小早川くんは前へ出る。





 ゴク…

 ナナを筆頭とし、場は息を呑んだ。








 まだ賞品は、姿を見せていないんだけど、

 このまま次話へと、持ち越すことにしましょう!


















  …――It's the prize which green tea brought about!

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