※※第117話:Make Love(&Irrumatio).59
日曜日が飛ばされちゃった感は否めませんが、そちらはご想像にお任せすることとして、
月曜日です!
『あ〜、我が校の生徒のみなみなさまぁ、おっはようだよ〜ん。校長先生だよ〜。』
第一体育館にて、朝から全校生徒(※欠席者除く)は細宮校長の呑気な声を聞かされるはめとなった。
『いや〜、みなさん、新しい朝がきちゃったね〜。希望の朝だね〜。』
……え?これ、ラジオ体操のパクリ?
『たまにはこうやってさ〜、集会とか開かないとさ〜。色気が足りない日常だし〜。』
……それはそうなんだけど、はやく本題に入ってよ――――――――――っ!
相も変わらず校長の前置きは、長いんだけど、
『おまけに今年はさ〜、いつにも増してこの高校、倍率高いんだよ〜。言っちゃってよかったのかな〜?いいよね〜。とにかくありがたいよね〜。』
語尾も鼻の下も長くして、続けた校長先生は、
『あ、今日はね〜、スペシャルなゲストがきてるから、紹介しちゃうね〜。』
………………え?
なんだかもったいぶってから、そのスペシャルゲストとやらをステージへ招いた。
『青コーナ〜、社長〜!』
…――――――赤コーナーは!?
ほとんどの生徒は、こころでそうツッコんだりして、
「登場しづらっ!」
お腹をぽよんぽよんさせながら、とある株式会社の社長さんはステージへ上った。
マイクを前にして、まずは社長のご挨拶。
『高校生の諸君、ボーイズビーアンビシャス!』
ぽか〜ん
……今日はなんか、パクリが多いな…
場はかなり、しらけるなか、
『わしはね、キントリー株式会社の社長さんだよ!』
……キントリー!?
その言葉に場内は、一時騒然となった。
『フッフッフ、今日は皆さんに、渡したいものがあって来たんだ!近場だったから!』
騒然としたことに、いったん満足した社長は、
『わしの秘書の小早川(こばやかわ)くんが、持ってきてくれるから、そうだ!それなら小早川くんが、赤コーナーでいいじゃないか!』
特に対決するわけでもないのに、秘書を赤コーナー呼ばわりした。
「はい、社長、」
秘書の小早川くんとやらが、ぴしっとしたスーツ姿で大きな段ボール箱を抱え、ステージ上へ。
そのとき、
「あぁぁぁ、」
とある腐女子ちゃんが、小早川くんを指差し言った。
「息子受けぇぇっ。」
…――――――おれ、受け!?
たいそうびっくり仰天して段ボール箱を落としそうになった、その、小早川くんとは、
はい、いつぞやの大作戦中に、こけしちゃんの妄想の的となったあの、男同士のカップル(かは定かでないけど)の息子のほうだったんです。
「む?小早川くんは、受けかね?」
「い、いえ、社長、そんな…」
若干小早川くんは、冷や汗をかいてもおりますが、
「その節はぁ、どうもぉぉ。」
こけしちゃんの瞳が、あまりにも輝いているため、
「いえ、こちらこそ…」
と、笑って返したのだった。
[ 393/538 ][前へ] [次へ]
[ページを選ぶ]
[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]
戻る