※※第116話:Make Love(&Polynesian sex).58
あふれだす、言の葉、
指の先まであなたに委ねてる。
「こけしちゃーん!昨日はありがとう!」
朝方シャワーを(ふたりで)浴びたナナは、遅刻ギリギリだったため、休み時間になるのを見計らってから親友のもとへと駆けてゆきました。
教室にて。
「あぁぁ、ナナちゃぁん、いい匂いするぅぅ。」
じつににっこにと、ナナの手を取ったこけしちゃんは、
「よかったねぇぇ。」
と、キュートに言いました。
「可愛いよーっ、こけしちゃん!そしてこけしちゃんも、いい匂いがするよ!?」
「エヘヘぇ、わかるぅぅ?」
帰ったら、って、ゾーラ先生言ってたもんね。
乙女たちがキャッキャと、はしゃぐなか、
「………………、」
「薔くん、昨日の夜は大丈夫だっ…、って、振り向くんじゃなかった!」
「…あ?」
今悟った羚亜のまえ、薔は大絶賛不機嫌中でございまして。
(ああ、険しい…)
昨夜の騒動についていっさい存じ上げていないギャラリーさんやなんかは、うっとりしながら萌えております。
戻った和気藹々と言いますことで、
ちょいお久しぶりかに、慎×司、いきます!
「凛ちゃーん!」
休み時間、司は元気よく意中の女の子のもとへ。
「司くん、ちょうどよかった、」
にこっとした凛ちゃんは、ピンク色の箱を司に差し出しますと、
「昨日マミィと焼いたんだけど、食べる?」
と、尋ねてきたのだ。
中には小さな丸いクッキーが、いくつか入っておった。
「り、凛ちゃんは、料理、上手なんだね、い、いい、およっ、およよよよよ、」
「?」
司は凛ちゃんを口説こうとするのだけど、緊張しているため肝心の口が回らない。
すると…、
がしっ!
いきなりそのピンクの箱を掴み上げた慎が、
ザザザザザ――…ッ
全部口に入れちゃったのである。
「あーっ!こら、慎くん!」
「うへはへふっは(※抜け駆けすんな)、」
ここで胃袋を掴まれたらたまったもんじゃないと、全力で阻止にかかった慎だったが…、
「……慎くんて、肉食系だね…」
思いのほか凛ちゃんは、たいそううっとりしておった。
……い、嫌な予感。
それぞれの意味で、そう覚る司と慎。
小学一年生にして、恋のトライアングル勃発か!?
この場合、まさしく三角形になっちゃっとるがな。
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