※※第113話:Make Love(+Separate).55
またまたソファで淫れちゃいましたので、きちんと拭いたりしてから、ふたり一緒のバスタイムとなったんだとさ。
次の日です!
「こここここけしちゃん!」
登校したナナは頬を赤らめ、親友のもとへと駆けていった。
「なぁぁにぃ、ナナちゃぁん、」
こけしちゃんは朝から、じつににっこにこです。
そしてナナは意を決し、けっこう叫んだのだった。
「わた、わたしには、薔というすんごい彼氏がおりますんで!」
と。
……なんかすごい告白始まった――――――――っ!
周りは内心、キャホウとなって、
「それは知ってるよぉぉ?ナナちゃぁん、」
と、こけしちゃんはキュートに、当たり前のように返したのでした。
「おおおっ!それなら良かったよ!」
「でねぇぇ、ナナちゃぁん、後ろぉぉ、」
………………はい?
ナナが胸を撫で下ろしたのも、束の間か。
グイ――――…
薔はかなり強引に、彼女の手を掴んで歩きだした。
「よくわかんねぇが、おまえ、空いてる教室でお仕置きだな、」
あぎゃあ――――――――――――っ!
ナナは期待だかなんなんだかに、真っ赤っかになりまして、
……羨ましい…、もうすぐ授業始まるけど……
と、周りの皆さんは指を咥えて見ていたりした。
「朝からこのクラスは、実ににぎやかだな。」
「あぁぁ、ゾーラ先生ぇ、あたしいいぃことしたみたいぃ。」
「なるほど。」
こけしちゃんのニコニコ具合で、連れ去られ際に訪れた醐留権はすべてを悟ったのでした。
…――このときは、
こんなにも、
しあわせだったのに。
[ 329/538 ][前へ] [次へ]
[ページを選ぶ]
[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]
戻る