※※第110話:Make Love(&Sex aid).3







 「……悠香ぁぁ、今夜お前のゾーラ兄ちゃぁんは、何しにウチに来るんだぁぁ?」
 大晦日にも、こけしちゃんズパパはソワソワと落ち着かない様子で。


 「お父さぁん、しつこいぃ。」
 「いいじゃないかぁぁ、イジワルしないで、お父さぁんにも教えてくれよぉぉ。」
 こけしちゃんはニコニコにおいて憤慨しており、パパうえは意外にも食い下がります。




 「父ちゃん、大人げないなあ。姉ちゃんを困らせちゃダメだよお?」
 「いやぁ、司ぁ、どう見てもこれ、困ってるのはお父さぁんだなぁ。」
 弟が姉の味方として割り込んできたため、父はさらに困った。



 “往生際悪りぃな、親父さんよ、”
 呆れかえるゲイちゃんは、こたつで丸くなっている。







 「お父さぁん、ウジウジしていないでぇ、買い物の手伝いでもしてくださいなぁぁ。」
 「うぅ、むぅ、あぁぁ、」

 そして父は母に連れられ、スーパーへと繰り出していったのでした。







 「姉ちゃん、助けてあげたんだから、お年玉ははずんでね!」
 「なんでお姉ちゃぁんがぁ、司にお年玉あげなきゃならないのぉぉ?」
 「えーっ!?」

 ……司くん、やはり君は、現金でございますな!















 ――――――――…

 「…でハ〜、ワタクシ、愛する実穂子サンのもとへ向かいマース!」

 元気よく玄関に立つハリーは、大晦日も葛篭先生の家で過ごす模様です。


 「ハリー、せっかくの年越しなんだから、違う服着てったら?」
 「OH〜、マサ〜!じつはコチラ〜、20着のうちの、カワリダネデース!」
 「どこが!?」

 年末年始は仕事休みのナナ父は、跳び跳ねて驚いた。




 「いいのよ、雅之。ちょっといつものより、型崩れしている気がするわ。」
 「さすがはハニー!」
 「HAHAHA〜!」
 とまあこんな風に、和気藹々としておったのですが、

 「マサもハニーサンモ〜、良い一年の計ヲ〜!」

 明るく手を振る鼻おじさんは、いざ出発したのでした。







 「去り際の挨拶がどうも上手くいかないのも、ハリーさんのいいところね。」
 「さすがはマイハニーぃ!」

 背高きナナ母は力強く告げると、たけのこの里を頬張ったんだとさ。

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