※※第106話:Make Love(&Hand cuff).50










 『抱きあいながら、堕ちてゆきたい。』













 さあ!

 ここまできたら、クリスマス(イヴ)直前旋風を巻きおこしちゃいましょうか!


 …………Are you ready?















 先日の愁いは、どこへやら。


 「ナナちゃぁん、冬なのにあったかいねぇぇ…」
 「ほんとそうだね、こけしちゃん…」

 ここのところ乙女たちは、嬉しすぎることがあったためやたらふにゃんとしておりました。
 しかももう、一大イベントに向かってまっしぐらしかない雰囲気なので。






 そんななか、

 「ゴホッ…ゴホッ…」

 大きなマスクをする愛羅は、風邪を引いておった。


 「愛羅さん、大丈夫?」
 彼女の背中をさする羚亜は、今にも泣き出しそうである。

 「帰って羚亜くんに、…ゴッホッ、看病してもらえば治るかも……」
 「なら今すぐ、帰ろう…!」

 ……それより、今すぐ帰るつもりなら、まずお医者さんに行こうよ。




 「………………。」
 周りはそれとなく、呆れかえっております。

 「モモちゃんと羚亜くんは、相変わらず仲良しだよね…」
 「ほほえましいよねぇぇ…」
 ナナとこけしちゃんは、バカップルなこの光景にも余裕のふにゃり具合。






 「そうぅだぁぁ、ナナちゃぁん、」
 「なにかな?こけしちゃん、」
 そして、未だふにゃふにゃしている乙女たちは、

 「お許しが出たらぁぁ、放課後あたしん家でぇ、クリスマス直前スクール開かないぃぃ?」
 「それ名案だよ、こけしちゃん…、あのひとじつはやさしいから、お許し出してくださるよ…」

 またしてもこけしちゃん宅で、お料理やら何やらに励んじゃう模様です!
 お許しが出さえすれば!







 「愛羅さんっ、大丈夫?ドクターヘリでも呼ぶ?」
 「ゴホッ…、羚亜くん、やさしい…」

 このふたりはいったい、何の劇を繰り広げているのやら。




 ……それより、血を吸えば一発で治るよ!

 …………たぶん。

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