※※第104話:Make Love(&Lesson).48







 そんなにすっ飛ばしてはおりませんよ?

 日曜日の、朝です!






 (ぎゃあ――――――――――――っ!!)


 起きて時計を見た途端、薔に抱きつかれているため青ざめるまでには至らなかったナナだが、とりあえずこころで絶叫した。


 (完全にバイトに遅刻だよ――――――――――っ!)

 ってね。




 はい、時刻は只今、9時20分をまわったところでございました。







 「しょしょしょ、薔っ!起きてください!」
 「ん――――――――…」


 …ぎゃあ!かわいい!

 とか言ってる場合じゃない!
 けど言いたくなっちゃうよ!



 遅刻確定も何のそので、彼を揺さぶるナナはかなり萌えておりまして、

 「ん……」

 何だか甘い声で、少し顔をしかめた薔はぼんやりと目を覚ました。






 その姿に更なる萌えを目の当たりにしちゃっておりますナナは、真っ赤になってきちんとご報告。

 「おおおはようございます!わたし、完全にバイトに遅刻でございます!」







 しかし、

 「…朝から何、寝惚けたこと言ってんだ?」

 未だ眠そうな薔は甘い声のまんま返した。

 「おまえ今日は、バイト休みだぞ?」

 とね。




 ……ぇぇぇぇえええ!?



 「そうだったんですか!?」
 「俺が休みの希望、出しといたからな、」

 …なるほどーっ!



 シフトをきちんとチェックしていないのか、とにもかくにもいったん納得したナナでしたが、

 (……ん?でも待てよ…)

 ふと、あたまのうえにはてなマークを浮かべ、尋ねてみたのでした。

 「なぜにわたくしの休み希望を、薔が出してくださったんですか?」

 ってね。





 「んなもん、おまえが提出の期日守らねーからに決まってんだろ?」
 「そうでしたか!それはすみませんでした!」
 むしろそれは、店長さんにも謝ったほうがいい感は否めないんだけど、ペコリとあたまを下げたナナは、

 「でも、日曜日はわたし、バイトできますけど…」

 と、目をぱちくりさせて、付け足しておりました。



 すると、

 「おまえ、俺を殺す気か?」
 ちょっと不機嫌になった薔は、見上げる感じで更に返した。

 「たまには日曜日も、ずっと一緒にいさせろよ…」








 (ぎゃわ――――――――――――ん!)




 「かしこまりました!それより、何ですか!?その可愛さは!薔こそわたしを、殺す気ですか!?」
 「あ?」
 真っ赤っかになったナナは、このあと写真を撮らせてもらえるかどうかも確認したかったのだけど、

 ギシッ…

 「殺す気は微塵も無えが、襲う気ならいつだってあんぞ?」
 「うぎゃあ!エッチですってーっ!」

 そうもいかなかったようだ。




 ちなみに、先週の日曜日もプラネタリウムデートとかしておりましたよね。
 4組一緒でしたけど!

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