※※第100話:Make Love(in Bathroom).45







 ナナと薔が、手を繋ぎ帰っていったあと。


 「おや?桜葉、今日は部活はないのかい?」
 教室に、眼鏡をくいっとさせ醐留権がやってきた。

 「あぁぁ、ゾーラ先生ぇ、あのねぇ、今日はお休みなのぉぉ。」
 「なるほど。」
 こけしちゃんはにっこりと、その事実を告げたあと、

 「でねぇ、ゾーラ先生ぇ…、」

 もじもじと、ハガキを見せて言いました。

 「これぇ、一緒に書かないぃ?」

 と。






 「それは…」
 すべてを察した醐留権は、フッと笑うと、

 「なら、校門を出て少し歩いたところで、待っていてくれたまえ。すぐに車で迎え行くよ、」

 かがんで耳もとで、囁いたのだ。






 かあぁぁぁっ…

 こけしちゃんが、真っ赤になると、

 「桜葉はこんなところに、何をつけているんだい?」

 肩から糸屑を取ったフリをして、醐留権は教室を出ていきました。







 すぅっ…

 こけしちゃんは、深呼吸をしたあと、

 スクバを手にし、歩きだした。















 ――――――――…

 羚亜は本日は、珍しくかお泊まり許可が出たため、愛羅宅へお邪魔することとなった。

 「え〜、じゃあ一晩中、羚亜くんとエッチできるの〜?」
 「愛羅さん!?ハガキもちゃんと書くんだよ!?」

 さすが肉食系女子の愛羅は、朝までセックスすることが目的のようですな。







 こけしちゃんは、少し歩いたところでコソコソと待っており、

 キィ――――…

 ほどなくして、黒いベンツが横付けしてきた。






 「寒かったろ?早く乗りなさい、」
 助手席の窓を下ろし、醐留権は微笑む。



 こくぅっ…

 と頷いたこけしちゃんは、もじもじとベンツに乗り込んだ。








 こけしちゃんがシートベルトを締めたところで、ベンツは走り出す。


 「ちょうど今日、家族は誰も家には帰ってこないんだ、」
 「えぇぇ?」
 すぐに口を開いた、醐留権は、

 「桜葉、よかったら、私の部屋に来ないか?」

 運転中ですので前を見ながら、彼女に確かめました。




 色んな期待が入り交じって、

 こくんっ…

 とこけしちゃんは、無言で頷きます。


 「よし、行こう、」
 最初から向かっていたんだから、進路はこのままで問題ありません。





 ふたりを乗せた漆黒の車体は、優雅に赤く沈みゆく空の下を駆け抜けていった。















 …――Next time is also surely two make love!

 or three...?

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