※※第100話:Make Love(in Bathroom).45







 放課後です。

 ナナのバイトはお休みなので、本日はわりとのんびりです。



 そんななか、

 「おい、もやし、」
 「もやし!?」

 薔が羚亜へ堂々と声を掛けた。



 「俺いちおう毎日、日の光浴びてるけ」
 憤慨しまくった羚亜が、勢いよく振り向くと、

 「ん、」

 特にどうということもなく、その手に何枚かのハガキとラベルが入ってるんだろうな封筒を、薔は持たせたのでした。



 「なにこれ?」
 「お前らの分だ。」

 ……ぇぇぇえええ!?


 つまりは、仲良く書けよ、ってことでして、

 「強制的なの?」
 「そうでもねぇが、お前の女がこういうの得意そうだろ。」

 …あ、なるほど!

 「わかった!愛羅さんと書いてくるよ!」
 「頼んだぞ?」

 羚亜はうまく、丸め込まれた。






 「おまえはこいつを、桜葉に渡してこい。眼鏡の分も入ってるからな?」
 「かっ、かしこまりました!」
 そんでもってナナも、ハガキと封筒を手にし親友のもとへと駆けていった。教室にて。






 「こここここけしちゃん…!」
 「あぁぁ、ナナちゃぁん、今日はあたしぃ、部活がないから何でもこいだよぉぉ?」
 意を決し声を掛けたナナに向かって、こけしちゃんはにっこりとキュートに微笑みました。


 こけしちゃ――――――ん!


 大感動の、ナナ。




 「ありがとう!こけしちゃん!こちら醐留権先生の分もあるらしいから、薔のためにも仲良くお願いします!」
 「エヘヘぇ、ナナちゃぁんのためにもぉ、ゾーラ先生ぇと張り切っちゃうねぇぇ。」
 「こけしちゃーん!」

 ナナは嬉し泣きの勢いですが、こけしちゃんはただ正しく言い換えただけでございます。








 ……うわぁ、これもう、

 キントリー(※一日中緑茶の製造会社)から賞状とか、

 もらってもいいくらいの勢いなんじゃないの!?



 クラスメートの皆さんは、改めて、このクラスでよかったなぁと思ったりしておった。

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