※※第98話:Make Love(&Knife).44







 「ん……んっ、っ、」

 艶かしく重なるくちびるのあいだ、濡れた舌が音を立てて絡まる。

 「は…っ、……んっ、」

 そのなかも激しく繋がりつづけて、抱きしめられたナナの柔肌には薔のゆびがそっと食い込む。



 「は……っ、」
 やがてちょっとだけ離してみると、くちびるからくちびるへ、一筋の唾液は糸を引いて落ちた。



 「疲れてんのに、寝かせてやれなくて、悪りぃな、」
 「ん…っ、…いい、もっと、して…っ、」

 泣きながら、せがむ姿が愛しくて、


 ぎゅっ

 「ナナ…」

 挿れたままきつく抱くと、薔は彼女を押し倒した。

















 ――――――――…

 (あぁぁ、緊張するぅぅ、)
 ベッドに腰掛け、こけしちゃんの心臓は張り裂けんばかりである。

 「桜葉、少し休むかい?」

 ギシッ…

 隣に並んだ醐留権は、ネクタイを少し、緩めまして。




 (うんぅ、いい男にはやっぱぁ、色気が必要不可欠よねぇぇ。)
 ドレス姿のこけしちゃんは、ほっぺたを火照らせうんうんぅと納得してから、

 「ゾーラ先生ぇ、あたしぃ、シャワー浴びてきてもいいぃ?」

 もじもじと、尋ねてみたのです。




 すると、

 スッ――――…

 彼女の手を包むよう、手を重ね、微笑む醐留権は返しました。

 「よかったら、一緒に浴びるかい?」








 ポッと赤くなったこけしちゃんは、静かに、

 こくんぅっ…

 と、頷いた。




 「なら、行こうか、」
 重ねていた手を取り、醐留権は立ち上がる。

 からだじゅうが熱くて仕方ないこけしちゃんもゆっくり立ち上がり、彼と共にバスルームへと向かっていった。









 ……さてさて、

 “朝まで”と“お風呂から”、

 な、ふたつのエロティックを漂わせたまんま、

 物語は次話へと、つづいちゃう模様です!















 ...It irritates with expectation!

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