※※第97話:Make Love(&Possessive).43










 一週間は、めぐってゆきます、

 月曜日です!










 「あぁぁ、ナナちゃぁん、おはようぅ。」
 ようやく小走り程度になった速度で席へとやってきた親友に、こけしちゃんはにっこり朝のご挨拶です。

 「おおおはよう、こけしちゃん…!あのね…!」
 朝からいきなりのコソコソ具合で、頬を赤くしたナナは言いました。

 「今回の小説はほんとすごすぎて、すんごいことになっちゃったんだよ…!」

 と。





 「それはナナちゃぁん、おめでとぉうぅ。お役に立ててぇ、あたしも嬉しいなぁぁ。」
 「なんだかものすごく恥ずかしいんだけど、こけしちゃん、ありがとう!」
 感慨深いものもあり、今度はナナはけっこう大きな声で、礼を述べてみた。

 「いえいえぇ、実はねぇ、もう続きも書けてるのよぉぉ?」
 「ぎょへーっ!ぜひともお借りします!」

 乙女たちは、腐によりテンションが急上昇中。


 ……それよりナナさんよ、隣で大興奮しながら読むのは危ないから、もうそろそろ目の前で落ち着いて読むくらいにしとき。
 内容的に、無理か。









 「ちょっと、薔くんさ、昨日は何ですぐに帰っちゃったの?」
 「あ?」
 素直に尋ねてみた羚亜の前、薔は見るからに不機嫌になった。

 ……仲良くお話しようよ、君たち只今、絶賛第二候補中なんだから。





 だいぶ和気藹々を醸し出しておったのですが、ホームルームも始まっちゃうため、いつもの禁断小説を手にしたナナは喜び(悦びか)勇んで席へと着いた。



 「おい、おまえは何で顔赤ぇんだ?」
 「えぇっ!?それはその、あのっ、ま、また熱でも、出したのですかね!?」
 不機嫌に確かめてきた薔ですが、ナナは頬を赤くしたまんまちょい苦しい言い訳をした。

 「大丈夫か?」
 「ぎゃあ!近いですってーっ!おカオ!」
 「あ?」





 …あの〜、今さらながらいつものことなんで申し訳ないんですけど、ラブラブ過ぎてだいぶくすぐったいんですけど〜。

 と、誰もとてもではないが言えはしなかったのでした。

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