※※第96話:Make Love(+Planetarium).42






 朝っぱらから甘く戯れちゃってたナナと薔が、本格的に起きリビングへやってきますと、

 「おはようございマース!」

 相変わらずの胡散臭さで、フローリングに正座したハリーが明るくご挨拶です。




 「あれーっ!?ハリーさん!?」
 「とりあえず通報すんぞ、」

 招き入れたのは花子ですが、あわよくば110番である。
 あ、せっかくだからナナさんには、この機会に110番通報の存在を……





 「OHHHHH〜!待ってくだサーイ!」
 ナナは知らないのにハリーは110番通報を知っていたようで、青ざめた鼻おじさんは大急ぎで警察沙汰を阻止したのでした。

 「ワタクシ本日、実穂子さんとデートなんデ、プランについてのご相談に伺ったのデース!」

 とね。







 「おおお!ハリーさんと葛篭先生も、デートでしたか!」
 ナナはテンション上がりまして、
 「したくねぇのにすげえ嫌な予感すんだが、あんたらデートでどこ行くつもりだ?」
 薔は落ち着いているなか、いささか不機嫌になった。


 そしてハリーは、明かしたのであった。

 「HAHAHA〜!今日はワタクシ〜、美しい実穂子さんと、実穂子さんほどではあーりマセンガ美しい星を見に行きマス〜、プラネタリウムマデ〜!よろしかったらおふたりサンも〜、一緒に行きマスカ〜?」












 「……あ?」
 若干どころかかなり、薔は不機嫌になった。

 (かっ、かわいいっ…!)
 隣で見ているナナはかなり、彼の不機嫌さに萌えておる。





 「おい、おまえは何ニヤついてんだ?俺とふたりっきりで行きたくねーのか?」
 「いやそれはもう、薔とふたりっきりでどこへでも行きたい気分ですけど、可愛すぎるんでニヤけさせてください!むしろ写真撮らせてください!」
 「あ?」

 …どこへでもというか、これから行くのはプラネタリウムだよ。



 「OHHHHH〜、仲良しサンで素晴らしいデスガ、ワタクシのデートプランを〜、」
 正座を崩すことなく、ハリーはフローリングにてオロオロしてます。




 それより何よりハリーさんよ、男の中の男であると唯一認めている、

 ナナ父に相談はしてみなかったのか?

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