思春期性少年








 クールで淡白な優真は自負をしているくらい恋愛とかにはまったく興味なさそうだけど、じつは俺はそんな優真のことがめっちゃ好きだ、一目惚れだった。
 ぜんぶがくっそかわいいし、何か見てるだけで犯罪なくらいエロいし、天使と小悪魔を兼ね備えたような、要するに罪な男だ。そこらへんの女子より遥かにきれいな肌は何かの天然記念物に指定されているのではないかという錯覚に陥るくらいだし、俺はこいつの躰を隅々まで撫で回してぇし、舐め回してエッチなことをしまくりたい。
 夜毎、優真が気弱な担任教師で弱み握っちゃった生徒の俺(鬼畜)が無理矢理犯す妄想やら、優真が本当は俺のこと大好きで仕方ないじつはビッチで自分から腰振ってくれる妄想やらで、場数こそいっさい踏んできちゃいねぇが脳内では何とかできるつもりだ。

 そのためのお勉強もこつこつしてきた、アクセス制限がかかっているスマホを駆使し、男同士のあれこれ本やら薄い本でもお勉強した。
 今回ばかりは、母ちゃんにごくたまに訪れるくじ運と、有給休暇が有り余っていた父ちゃんの仕事熱心さに心から感謝している。
 旅行にはいちおう控えめに誘われたが、部活があるし何より学校があるからって理由で難なく断れた、部活はサボる気満々だったけど。
 下心だらけの息子でごめんよ、おまけにじつはゲイでごめん。

 まあ、おかげで(←ゲイと下心の)優真を家に初めてエロ目的で連れ込むことに成功したぜ!



 「で?脱げばいいの?」

 ……え!?いきなり!?

 俺の目の前でネクタイを緩めてベルトを外した優真がもうフェロモンの代名詞みたいで、俺のイケナイ息子はいきなり猛反応を見せるかと思った。

 「待て待て待て!順序よくやろう!優真は俺が脱がすから!」
 「順序とかどうでもよくね?手っ取り早くヌいたほうが……」
 「ダメだーっ!俺にしばらくはまだ理性を保たせてくれ!」
 「はあ?」
 俺は普段はサッカー部だし爽やかなイメージでありたいと思っているけど、これは早くも崩壊しつつあるかもしれない。
 むしろサッカー部の爽やか男子は、部活サボって帰宅部のクラスメート(しかも男子)をエロ目的で家に連れ込んだりしねぇか。

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