※※第84話:Make Love(+Vampirism).31







 「あ…っ!」

 ナナはカラダを反らし、中へ中へと感じ取る。


 「おまえの乱れた髪、もっと乱してやっぞ、」
 薔はすぐさま、動きだした。






 パチュッ…グプッヌプッ…

 「ん…っ、あっ、あん…っ、」

 ベッドは軋みつづけ、ナナの嬌音と、淫音は響いて部屋を昇る。


 「そっからでも見えんだろ?見てみろよ、俺のが挿った、ここ、」

 薔は更に持ち上げ、卑猥な運動を繰り返すが、

 「あぁぁ…っ、」

 動きながらナナは、彼の上半身に目がいってしまった。



 「おい、どこ見つめてんだよ、」
 「ひあ…っ、」

 熱く奥へと突かれ、全身は官能と快感に染められてゆく。




 「や…っ、イっちゃう…っ、薔っ…」
 「イけよ、それでもまだまだイけんだろ?」


 グチ…ッ

 「あああっ!」

 ナナには再びの、絶頂。



 キュウッと激しく収縮して、

 「あ…っ!」

 薔も中へと射精した。




 おかしくなるほどの熱が混ざり合い、それでもまた動き始め、互いの液は淫らに艶めき、溢れる。



 「…っ、く…っ、ほら、もっと動けよ、」
 薔は休む間も与えず、さらに腰づかいは過激になり、

 「だめ…、また、イっちゃ…っ、あ…っ、」
 立て続けにイけそうなナナは、彼へと必死でしがみつく。




 「あぁ―――――――…っん!」

 何度目かの絶頂を迎え、汗で濡れたナナの肌に髪は張り付き、乱れきって揺れ動く。


 「ん…っ、んっ…」
 泣き濡れ、ナナがふるえていると、

 ちゅっ…

 耳元へキスをし、

 「ナナ…」

 髪を撫でながら薔は囁いた。


 「愛しすぎて、乱してぇんだ…、おまえの心も、躰も…」




 「あんっ!」

 ナナは囁きにも反応して、達してしまい、

 「酷でぇ奴だよな…、こんなに、愛してんのに…」

 微かな自嘲すら吹きかけて、薔は容赦ない。





 「ん…っ、わたしもっ、薔が好きですっ…、大好き…っ、」
 子宮から心臓まで射抜かれたほどに、切なくて、ナナは無我夢中で愛を告げて返した。



 「ん…………」

 そのままディープなキスでも繋がり、夜はエロティックに情緒を増すのだった。

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