愛してない?





 ぐったりした漣から、咲は抜いた。

 ドロッとしたソコからは、精液が滴り落ちる。

 「はあっ…………はぁっ……………」

 ベッドに倒れ込んで、深い呼吸をし合っていると、


 「キスして………?咲…………」
 うるんだ瞳で漣がねだり、

 「いくらでもしてやる」

 激しくかき抱いて、咲はそのくちびるを奪った。


 「ん……………」
 漣もつよく抱きつく。


 舌を伸ばし合って、切れるほどに絡めて、クチュクチュと音を立てたディープなキスに酔いしれる。


 「ん…んっ………ん………………」
 開かれ、押しつけあったくちびるからは唾液が流れ、シーツをすこし濡らしていった。








 月光だけが照らし出すベッドのうえ、漣の裸体は静かに照らし出される。

 彼はイキ疲れて、ぐったりと眠っていた。

 その髪を、やさしく撫でて。


 「漣、愛してるよ」


 煙草を吸いながら、咲はそっと囁く。



 「俺にはもう、おまえしかいねぇ」



 痩せた、からだで。




 煙草を消して、眠る漣に寄り添う咲は、ただ安らかにおなじ眠りへと堕ちていった。









 『I love you truly.』

     …END?

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