闇より深い、愛で。







 ぎゅうっ

 心地よい汗と精液に濡れて、ふたりは抱き合う。


 チュ―――――…

 そして抱き合ったまま、キスを繰り返す。



 「改めて言うよ…、咲、ずっと一緒に、暮らそうね?」
 「ん…、嬉しいよ…、漣……」
 ふと、見つめあい。



 「ほんっとに、僕は、咲が好きっ、大好きだよ…?」
 「漣…、俺もおまえを、愛してる……」


 愛とキスを交わしていると、自然と涙は頬を伝う。





 触れ合って、肌を感じ、やがてふたりは、穏やかな眠りに就いた。











 …――抱きしめたい。


 かなしみが、

 例え、

 君を覆い尽くそうとも、


 優しすぎる激しさで、

 溶かしてあげよう。





 だから、

 どうか、

 笑っていて、
 とは言わないけど、


 僕にすべてを見せてほしい。




 その後、一緒に、

 笑いたいから―――…









 ちゃんと、

 朝はやって来るよ?




 安心して、

 おやすみ、

 僕の愛しきひとよ。









 …――I don't want to detach you.

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