教えて、愛を。






 「はあ…っ…………はあっ…………………」

 ふかく息を、し合うふたり。

 ズル――――…

 ゆっくり、漣は咲から抜いた。


 「んぁ……………」
 ソコは溢れるように濡れて、精液が流れ出る。




 ドサッ―…

 濡れた咲は、おなじく濡れた漣のからだへ、からだを重ねたのだった。



 「はぁっ…………はぁ…ぁっ……………」
 漣の胸元へ顔をうずめ、肩を揺らして息をする咲は、

 「漣…、」

 ゆっくりと、顔をあげる。



 「キス、しないか……?」




 漣はその、うるんだ顔に両手を添えて、

 「いっぱい、したいよ……咲………………」

 引き寄せあった。



 チュク―――…

 「ん……………」
 深く瞳を閉じ、くちびるは開けて舌を切れるほどに絡めあう。

 「んぅ…っ…………」
 くちびるは濡れて煌めき、漣の顎を唾液が伝っていった。







 そこからふたりは、愛しあうようになった。

 咲が男娼をやめ、漣と暮らすようになるのは、後ほどのお話。
 やめるときに、かなり色々があったことは、言うまでもない。





 『…おまえがいてくれるから、生まれてきてよかったんだな。』








 ……All of me are offered to you.


 『Therefore, love me.』

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