Affair.5『3P承諾?』








 「女王様、俺のベッドもうぐしょ濡れですよ?」
 何度かゆびで達して、潮吹きをしてしまった。
 時にばらばらにしてヴァギナを拡げる奏多は、不敵に笑っている。
 あくまでも自称ドMなので、Sっ気たっぷりの不敵な笑みも余裕で見せることができる。

 「後片付け大変だなあ……ぞくぞくする」
 容赦なく濡らさせた張本人がそう言うと、ゆびを抜いていった。
 「あ…っんっ」
 イキすぎてくらくらしている夏は、このあと藤堂が合流することをすっかり忘れている。


 「…――――俺いま、女王様の狙いがわかりました……」
 抜いたゆびを舐めると、奏多はいそいそとベルトを外し露にしていった。
 何も狙ってなどいない夏は、あたまのどこかでコンドームのことを考えている。

 「彼氏が来る前に繋がって、最中を見せつけて意地悪してやろうって考えてますよね?」
 避妊具を装着することなく、奏多は当てがう。
 その男らしさに、躰がぶるりとふるえた。
 夏は薄々自覚しつつある、この先輩は自分のことをドMと言いながらそのサディスティックで、本来の彼女、マゾヒスティックな部分を目覚めさせてしまった。

 見せつけてやろうなんてことは微塵も考えていなかった夏は首を横に振ることもできない、ちからが抜けて、くてんとなってしまっている。




 「じゃあ、見せつけてやりましょうか」
 腰を掴み寄せた奏多は容赦なく、一気に挿入してきた。

 「あ、出すときはちゃんと外に出しますんで」
 という、今さらながらの補足をつけて。







 ズプッ…ズプッッ――…

 「あ…っあっあっ、せんぱっ…あっ、もっと…っ、ゆっくり…っ」
 いきなり動きを速くされ、最奥に突き当てられる夏は奏多のシャツをきつく掴む。
 「え?後半小さすぎて聞こえなかったです」
 お前が小さくさせてるんだろうがぁあ!と言いたくもなる激しさで、奏多は動きを緩めない。
 たっぷりと湿ったベッドが、しきりに軋む音を上げる。

 (あ…っ、ダメっ、イく…っ)
 夏は早くも絶頂を得ようとした。





 そのとき、突然ノックの音が聞こえ、

 「奏多?入るぞ」

 絶妙なタイミングで、藤堂先輩の声が。


 「あいつ早いな……そんなになっちゃんに会いたかったのか」
 夏の意識がもっとはっきりしていたら、覚えていることができただろう。
 奏多は、繋がりながら“なっちゃん”と呼んだ、時計を一瞥した彼はいつにもなく苛々している様子だった。



 もう何もわからない夏が絶頂を得ようとしていると、部屋のドアが開いた。


 ちなみに、三人でするという行為に於いて、肝心の女王様はいっさいの、

 許可を出していない。















 ―つづく―

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