Affair.3『褒美授与?』
「……っう、ひ…っ」
夏はぶるりとふるえ、初っぱなから速めの腰づかいで動き出される。
「女王様の中、最高です……俺、すぐイっちゃいそうです、ごめんなさい……」
後ろからグチグチと突きながら、奏多は乱れた息を耳へと吹き掛けてくる。
「あ…っ、やだあ…っ」
夏は泣きじゃくり、その涙はまだ強引に舐めて拭い取られる。
初めてなのにそんなに激しくされたら……激痛に気を失うかと最初はそう思っていたが、途中からそうでもなくなってきた。
ノーマルだと思っていた自分はじつはマゾだったのかもしれない。
夏は危機感を覚えるが、だんだんと気持ちよくなっていくためどうでもよくなってしまった、今は。
「あ…っあ、あ…っ」
芽生えて脹れる快感に合わせて声は甘ったるくなる。
グチュッ…グチッ――…
「気持ちよくなってきたようですね…」
笑った奏多は動きを速め、
「……っ!」
先に、避妊具の中へと放った。
熱で膨らんだ感触が、伝わりくると同時に、
「あぐ…っっ!」
よくわからないまま夏もイけてしまったようだ。
「女子様の初めての中イキが俺で…光栄です」
耳に吸いつくようなキスをしてから、奏多は抜いていった。
そもそもこれが夏にとっての初体験となってしまったが。
五限目が終了する前、およそ50分の間にバージンを喪失してしまった夏は、
(途中から……気持ちよかった……)
自分の感覚に戸惑いを覚えながら、息を乱していた。
授業が終わるチャイムが、鳴り響く。
その音に夏が我に返ると、
「なっちゃん、これ飲む?」
外したコンドームの中の精液を見せながら、無邪気な笑顔で奏多は問いかけてきた。
余韻も何もあったものではないと言うよりむしろ、驚愕である。
「自分で飲めーっ!てかあたしの制服っ、先輩のっ、先輩のでっ……ベトベトしてるっ……」
「わかった!こっち飲んだあとにそれも舐めてあげる!」
「ほんとに飲むなーっ!」
言われた通りに自分の精液を嚥下しようとしている彼を、夏が必死になって制止する。
この会話はばっちり、授業が終わってトイレへと連れ立って駆け込んだりした一部の女子生徒には聞かれていた。
ご褒美を授与されたのは、どちらだったのか?
―つづく―
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