Affair.2『調教開始?』







 「……っっ!?」
 もはや夏は声を上げることもままならない。
 「女王様の中って、俺が初めてなんですね……嬉しいです」
 うっとりと口にして、奏多は膜をゆびで拡げだす。
 中に入った1本のゆびが、クチュクチュといった音を響かせている。
 このパンツは履いて帰らなければならないのに、ただずらされただけで液をかき出され、びしょ濡れになってどうしたら良いものか。



 「ん…っ、ん……」
 夏は両手をぐっと口元に当て、一心不乱に声を抑える。

 「声を我慢するのもお上手ですね」
 笑った奏多は膜が拡がったのをいいことに、さらに深くへとゆびを入れてくる。
 夏でさえも知らない場所へと、彼はあっさりと侵入してしまった。

 「……っ、ん…っく」
 躰がビクビクとふるえて、自分でも止められない。
 「女王様の気持ちいいとこ、発見しました」
 奏多はゆびが根元までは入りきらないところで、中のざらついた部分、Gスポットをゆっくりと擦り始める。


 「んんんっっん……んっ」
 それはもう止めてほしいくらいに、おかしくなりそうな摩擦が与えられる。

 「俺、ちゃんと気持ちよくできてますか?」
 奏多は容赦ない。
 夏は微塵も、女王様になれた気がしていない。




 「もう……挿れたい」
 Gスポットをさんざん擦ると、彼はゆびを抜いていった。

 (挿れちゃうの…!?)
 驚きのあまり言葉を失っている夏の目の前で、

 「痛くないように、気をつけます…」

 奏多は入り口へと当てがう。



 「ゴ…ッ、ゴムは…っ!?」
 夏はかろうじて、その点について尋ねることができた。

 「え?輪ゴムでドライはさすがに無理かと…」
 「コンドームだよ…っ!」

 彼は輪ゴムで根元を縛ってのドライオーガズムのプレイを想像したようだ。
 さすがに輪ゴムはすぐに切れるうえに、何の圧迫にもならない気がする。


 「あ、そっか」
 いったん彼女を放した奏多が、まさか持ち歩いていたのか制服のポケットを探り始めた瞬間、

 「今日はもうっ、おあずけ…っ!」

 夏はダメ元で声を張り上げた。



 瞳を輝かせた奏多は、無邪気な笑顔で頷いた。

 「うん!わかった!さすがは俺の女王様!」







 (次回こんなことがあったら、おあずけ多用しよう…)
 ぐったりの夏だが固く決心をし、乱れていた制服を整えた。

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