第七手:首引恋慕












 ふたりして乱したベッドのうえ。
 座る薔にまたがり、導かれながらナナは腰を落として彼のモノを挿入した。

 ズプンッ――――…

 「あっ…ん…っっ、」







 深くまで当たり気持ちがよすぎて、ふるえたナナは彼の服をきつく掴む。
 乱れた息が、肌に触れてそれもまた快感となる。


 「もっとくっつけよ…」
 あたまを撫でて、妖しく笑って、薔は彼女をさらに引き寄せ、

 「ん…っん、あっ、はっ…いっ、」

 自分から腰を動かしながら、ナナはぎゅっと彼へとしがみついた。

 ズッ…ズッッ――…

 「あっ…あっン、あ…っ、」
 しがみつけば、圧迫されるようにクリトリスもますます擦れちゃいます。


 くすっ…と笑った薔は、彼女のあたまを撫で撫でしながら、傍らより、予め結んであった縄を引っ張ってきた。

 そして、

 クイッ――――…

 離れ難くするように、互いの首へとその、ひとつの縄の輪をかけてしまったのである。



 「んっ…えっっ!?は…っ、あ…っ、」
 髪を撫でて持ち上げられ、ふわりと落とされ、髪の下となった縄は柔肌に触れた。
 ちょっと驚いてしまったナナだが、今は驚きより快感が上回っているため腰を振るしかできない。

 「…――あんま激しく動くと…食い込むからな?」

 不敵に微笑みかけた薔は、そう言い聞かせておきながらわざと彼女を激しく突き上げた。

 グチッッ――…!




 「あ…っっ、らめ…っ、」
 ナナはビクンッと躰を反らしたのだけど、首へと縄が擦れ、

 「やああ…っ、」

 自分の首より彼の首が気になってしまい、無我夢中で縄にたるみができるようしがみつく。



 「そうやってずっと、俺にしがみついてりゃいいだろ…」
 ゆびを絡めるように彼女の髪を撫で、薔は何度も奥へと向かって突き上げる。

 グチッ…グチッ…

 「はっん、あ…っあ、ああっっ…あっあ、」

 ふたりの動きに合わせて、湿り気を帯びてゆく縄も揺れていた。
 軋みつづけるベッドのうえで、縛りつけられているようで自由には動くことができず、興奮してゆく。







 「あっっ!」
 ナナは絶頂を得た。
 その瞬間、思わず仰け反ってしまい縄は引っ張られた。

 「……っ!」
 ほぼ同時に射精した薔の首へと、縄は食い込んだ。
 汗に濡れた彼の髪が、情欲的に激しく揺れたのだった。

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