※※第350話:Make Love(&Aphrodisiac).211
揺れ動いていた乳房はやわらかく鷲掴みにされ、揉みしだかれる。
「ああっっ!?ああ…――――――…っっ、」
乳腺を刺激されて胸がすごく気持ちよくなり、ナナは躰を反らす。
胸も刺激する薔は耳もとにキスをして、凄艶な音で聴覚を愛撫した。
ベッドはギシギシと軋り、シーツにはたくさんの水溜まりが淫猥な染みとなって描き出される。
「あっっ!」
ナナはまたしても絶頂となり、無我夢中で彼にしがみついた。
明かりが灯されているから、恥ずかしいのも気持ちがいい。
彼はきっとわざと、薄明かりを選ばなかった、彼女が辱しめられることを望んでいたから。
「あああぁぁんっ…っ!」
乳首をこねくり回されたナナは立て続けに絶頂となり、中を収縮させた。
「きつくすんなよ、ばか……」
乳房にそっとゆびを食い込ませて、薔は動きを加速させた。
どれだけきつくなっても、ピストンはなめらかだった。
「もしかして俺の企みに気づいてんのか?」
悪戯めいた微笑と吐息で肌を撫でた彼は子宮口を責める。
「あっあっあああああっっあっ…っ、あっんんっあ…っ、」
企みと言われて無性にときめいたナナは首を横に振った、どんな企みでもいいから仕掛けて欲しい気持ちならぞんぶんにある。
それに気づくほどの余裕はこれっぽっちもないけれど、とにかく仕掛けられることが嬉しい。
「あっ…あああああっっ!」
戦慄き、彼女は絶頂を得た。
「……っ、」
薔は中で射精をすることなく、猛々しいままのモノを抜いた。
中に出して欲しくて、それを切望していたのに抜かれてしまい、ナナが泣き出したくなったのも束の間。
「口閉じんなよ?」
彼は彼女の胸元に射精をしてから、アクメ顔で開いたままの口許にも射精をした。
「あん…っ、んんう…っ、」
白濁は胸を愛撫するみたいに伝い、ナナは舌を伸ばして彼を舐める。
媚薬を追加する必要のない躰は、媚薬より絶対的な淫靡を味わう。
意地悪な彼は中出しをせずに焦らしたのだけど、ナナは狂おしく興奮していた。
媚薬なんて関係なく、快楽の虜になっていた。
胸が白濁にまみれている様も、くせになりそうで。
「ん…っ、はん…っ、ん…っ、」
ナナは積極的に彼を咥えて、しゃぶった。
舌が、一度では到底収まりきらない脈動を感じ取る。
「可愛いな、ナナ……」
ここまでしてくれるとは思っていなかったのか、感心したみたいに笑った薔は彼女のあたまを撫でた。
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