※※第361話:Make Love(&Cross).220
「……っん…っ、」
くちびるを奪われ、舌を絡められる。
彼女を抱き寄せた薔は入り口に当てがい、腰を愛撫する。
スプッッ――――――…!
「んんっっ!」
ナナは愛撫で導かれ腰を落とし、彼を深く嵌め込んだ。
嵌めた瞬間にも絶頂は訪れた。
座って向きあった状態で挿入した薔は、奧に当ててからすぐに動き始める。
「ん…っン、んっ、んう…っ、」
夢中で舌を伸ばすナナは何度も突き上げられ、ゆさゆさと乳房を揺らす。
「……さりげなく乳首擦ってんぞ?」
しがみついているつもりが、ナナは彼の胸に両手を当てていたようで、言われて気づいたのは確かに乳首を擦っていたことだった。
どうりで、ゆびさきの感触がものすごくエッチだったわけだ。
「あ…っんっあっ、ごめっ…なさ…っああっっ、」
ナナは慌てて手を放そうとしたところ、上から手を当てて押さえつけられた。
「謝んなよ……好きにしていいって言ったろ?」
やわらかなキスをして、薔は微笑む。
好きにしていいって今もですか!?とは聞き返せなくとも、大興奮のナナはそのままでいさせてもらった。
まさかここで、例の美味しい台詞を引っ張り出してもらえるとは。
「あっ…あんっあっ…あっっ、あ…っあっ、」
激しく突き上げられるナナは彼の胸を愛撫している。
「あ……ばか、……摘まむなって……」
彼女の耳もとで息を上げた薔は、乳首も硬くする。
好きにしていいと言っておきながらやり方をたしなめるのは、どう考えてもわざとである。
「おまえにだけは敏感なんだから……手加減しろよな?」
仕返しに乳房を揉みしだき、彼は最奥を突いた。
「あああああっっ!」
ナナは絶頂を得る。
そんなふうに熱っぽく囁かれると、奧が切なくなる。
切なくなったところを突かれるから、我慢できなくなる。
パチュッ…!パチュッッ!
濡れた性器をぶつけあい、肌を重ねた。
薔は耳もとにキスをして、リップ音でも聴覚を気持ちよく撫でた。
「あっっ…あああっっ!」
ナナは立て続けに絶頂を得て、彼をきつく締めつける。
「ナナ……」
彼女を抱きしめて、薔も息を乱していった。
名前を呼ぶ声も熱っぽく、裸の躰の髄を甘く痺れ上がらせる。
「あああ――――――――…っっ!」
彼にしがみついたナナは絶頂を得た。
「……っ!」
ほぼ同時に薔も射精をして、彼女の中へ勢いよく白濁を注ぎ入れた。
「ん……」
繋がったままふたりはキスを交わし、舌を絡める。
脈動はまだ収まらず、腰を揺らしあう。
彼は溢れてしまうから、何度でも中に欲しくなる。
肩を抱かれたナナは、ソファに押し倒された。
一度少しだけくちびるを放し見つめあったふたりはまた、くちびるも重ねて体温を分けあった。
同じ温度まで昇りつめるように。
…――I and your feelings are the same.
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