※※第360話:Make Love(&Intercrural sex).219
















 「ナナちゃぁん、修学旅行には新しい下着を持ってくのぉぉ?」
 親友をからかいたくなったこけしちゃんはニコニコと、尋ねた。
 約束のBL小説はまだ完成していない中、新しい下着か否かについてが気になってしまったようだ。

 修学旅行に新しい下着を持って行くのは、修学旅行で彼氏との初体験の予感がそこはかとなく漂う少女漫画とかの醍醐味である気がする。
 それで、じつは乗り気でないような振りをしつつ、何らかのタイミングでやる気満々の下着がちらりと見えてしまい、その気があるのだと確信されてエッチしようとしているときにだいたい、先生の邪魔が入る気がするが、この物語は修学旅行では、初体験の予感はこれっぽっちも漂っていない、なぜならとっくに経験済みだし何なら毎日エッチしているから。


 「えっ?もしかして、修学旅行には新しい下着を持って行かないといけないの!?」
 ナナは驚いた、修学旅行とはどんなものなのか全くわからないヒロインは、新しい下着というキーワードの登場に修学旅行がますます謎めいてくる。
 「そういうわけじゃないんだけどぉぉ、薔くぅんに可愛いのを買ってもらうのかなぁってぇ、思ってぇぇ。」
 「えええ!?こないだ可愛いのを買っていただいたばかりなのに、また買っていただくのは申し訳ないような……」
 「………………。」
 こけしちゃんはただ親友をからかうはずが、新しい下着(しかも可愛いの)事情を暴露されてしまった。
 特に何でもないときに買ってくれるのならそれこそ修学旅行でも買ってくれそうではある、隠れて脱がす目的のためにも。


 「そう言えばナナちゃぁん、おっぱいまたおっきくなったもんねぇぇ。薔くぅんのおかげだねぇぇ?」
 「たっ、確かに薔のおかげではあるけど、こけしちゃん、恥ずかしいからやめてよ!」
 じぃぃっとナナの胸元を見つめたこけしちゃん(ザ・猛者)は、これぞ日々揉んでもらっている賜物ぉぉと思い、真っ赤になったナナは両手で胸元を隠す。
 彼氏のおかげであることに異論は唱えなかった。

 薔が次の授業は教室の移動を伴い早めに帰ってしまっているからこそできている、乙女たちのイチャイチャである。



 ナナは反論するために「こけしちゃんだって醐留権先生に揉まれてるくせに」と言葉にしたかったが、まだ仲直りしていない様子なのでやめておいた。
 今日も絶好調にこけしちゃんは、朝からゾーラ先生を無視している。
 こけしちゃんこそ、修学旅行に新しい下着を持っていって彼氏と仲直りの誘惑を仕掛けたほうが良さそうだった。
 醐留権先生が彼女とエッチしてくれていたら、他のカップルもエッチしやすそうなので。

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