第5話:Game(+Spread).3
ナナは走りました。
どこへ向かって走っているのかはわかっていませんでしたが、とりあえず帰路にはついておりました。
(こんだけ走っていたら、心臓飛び出るって!)
でも走らずには、いられないんだよ―――――――っ!!
……よぉ〜し!!
「夕日に向かって走るか!」
でも、おそらくまだ三限目あたりだから、夕日出てない!
届け出をださずに、早退してきちゃったよ!
「夕日のバカァ―――――ッ!!」
………八つ当たり、やめて(by.夕日代表)。
(わたしもう、言いたくないんだけど、387年生きているんだよね!)
そんでもって、ヴァンパイアなんだよね!
野性の勘にだけは、長けてるつもりだよ!
だから言わせてもらおう。
これは、恋☆です!!
「そういえば、そのハンカチどうしたの?」
「あぁ、趣味悪りぃにもほどがあるよな。とくにこの柄が。」
「それは否定できないわね。」
その柄などにおいて趣味の悪いハンカチを、愛おしそうに見つめながら、放たれた言葉。
それは、
「俺以外のヤツに渡すぐれえなら、ズタズタに引き裂いてやるが。」
人は、よく、悪魔のような人の例えに、“血も涙もない”ということわざを、引用します。
では、ふたつとも、最高級として生まれ持った、彼は、本当に、悪魔なのでしょうか?
『昔はあんな天使みたいだったのに、』
…………………Really?
それは“伝染”していきます。
気づいていようが気づいていまいが、
ひかりにもまさる速度で――――――――…
Game.3 captured...
………and…Spread<伝染>.
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