第29話:Game(&Beside).26
「はい………、」
その笑顔を見つめながら、ナナは頷く。
「二度と、こんなこと言うなよ?」
「はい……、」
触れあっているぬくもりが、体内へと浸透してくる。
「ただ、まっすぐに、愛しあおうな?」
「はい………、」
ナナがつよく、頷くと、
チュ――――…
薔は顔をあげて、ナナのあたまに手をまわし、そっとくちづけてきた。
「ん……………」
ナナは彼の背中に、両手をまわして抱きしめる。
はじめはすごくやさしく、徐々に、ディープになる。
「は…っ………ん……………」
くちびるを離す時間は、惜しい。
呼吸が、もどかしい。
ただ、ずっと、触れあって、混じりあって、ひとつになってしまいたいくらい。
でもひとつになったら、戻らないと向きあえない。
時間を忘れた、濃厚で長いキスだった。
いったんくちびるを、離したが、
「ナナ、愛してるよ。」
囁く薔は、ソファに座るナナを、そっと横たえてうえになる。
「わたしも、愛してます……、薔……、」
ナナは薔を見上げ、その頬を両手で挟み込む。
「ん………………」
ソファのうえで折り重なって、さらに深いキスへと堕ちてゆく。
そして、浮かび、昇りつめるは、時間の問題?
ふたりの問題?
問題なんて、あったとしても、あなたがいれば問題ない。
Continue loving.
Be near me all the time.
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