※第23話:Game(&Confession).21





「えぇ!?」
 ナナは真っ赤になったが、薔はひどくくるしそうだ。
「ただ………好きなように……乱して……ほしい………………」
 添えられた手が、静かに落ちる。

「ダメ……か………?」
 もう、ぐったりしている薔なのだが、
「だって、あまりにもくるしそうだから、いまは安静にしててほしいです!」
 ナナがそう声をつよめると、

「ナナ……………」
 すこしだけ、薔は微笑んだ。

「おまえが…抱いて……くれたら………くるしみも………消えるんだ…よ………………」


「そんなぁ…………、本当なんですかぁ………?」
「あぁ……………」
 泣きそうになり、せつなくなるナナだが、彼の微笑には底知れぬ説得力があった。



「で、では、こないだ教わった通りに、やります………………」
「ん……………」

 そしてまずナナは、

 チュ――――――…

 瞳を閉じて、キスをした。

 くちびるを押し当てながら開いてゆくうちに、舌が絡み合ってディープになる。
 激しく、いやらしいキスを、音を立てながらむさぼった。



 やがてナナは、順序をふまえ、音を立てるようにして薔の首を舐める。

 そしていまはシャツではないため、勇気を出したナナは薔のタンクトップを喉もとまでまくり上げた。

「ん………………」
 なんだか、脱がすのとはまた違う、いやらしさに疼く。

 ナナは教わったとおりに、激しく舐めついた。


「あ――――――――…」

 かすかに声をあげ、薔は顔をそらした。


 しばらく、音を立てながら激しくしていたナナだったが、

「ん………………ナナ…………………」
 薔はまた、甘えたような声をだした。


「もっと………やさしく…………して………………?」


「え………………?」
 教わったとおりではないので、ナナが思案していると、

「いまは…………おまえに………やさしく……抱かれ…たい…………………」
 消え入りそうな声で、薔は言うのだ。


「はぁ…っ…………はぁっ…………………」
 そのあとはずっとぐったりと、息を淫していたので、

 チュ―――…

 ナナは思うがままに、出ている薔のカラダじゅうにキスをしていった。


「あ…ぁっ………………」
 キスに応えて、薔も声をあげてゆく。

 そして今度はまるでネコのように、彼の胸元を舐める。

「あ……あぁぁ……っ………」
 すこしカラダを捩って、薔は上擦ったような声をあげていた。


 ナナが舐めつづけていると、

「ナナ…………」
 譫言みたいに、名前を呼んで。



「そう………もっと……………キス…して……………………舐めて……………さわって………………撫でて………………」
 息は、深くいやらしく。




「…………やさしく…………壊して……………………」




 その言葉は、ナナを壊した。
 激しくはないが、やさしさにおいて、丁寧に舐め回す。

「あ……あ…ぁっ………………」
 吸いつく舌先に、薔はカラダを反らせる。


「ああっ………あ……あ…………ぁ……あ…っ…………………」
 そして彼は、喘ぎつづけた。

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