第7話:Game(+Disease).5
「おい、」
…………………はっ!!
「ぎゃぁぁぁぁぁぁあ!」
ナナはとっさに後ずさった。
「やたら無防備で、いくらでもキスできたぞ。」
あわぁ!
そういうの本当に、嬉しいくらいにくるしいですよ!
「逆にストーカーされねぇよう、気をつけて帰れよ。」
そう言い残して背を向けた、薔が歩いていった先には、
隣接されている、動物霊園があった。
―――――――――…
「そうか、あのひとは、なにもかもわかってるんだな………………。」
わかっているけど、わかってないようにしか振る舞わないから、本当に、アナタさまは、もっとも厄介だよ。
およそ厄介ではない、世界において、プラトニックにエロスにね。
こちらも見事に磨き上げられた墓石のまえで、薔は歩みを止めた。
そして来るときに、自分でくんできた水で花をそえて、静かに祈りを捧げた。
花子を生んでくださって、ありがとうございます。
その生みの親にどうか、つけくわえていってください。
そして、やすらかに。
祈りにおいて、大切であるのは、敬語と感謝の言葉と敬意、そして、語りかけること、なのかもしれないですね。
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