あなたが好きすぎて苦しいよ。 俺から離れるって言うから、俺のこともう必要ないって言うから、俺と別れるって言うから。納豆ちんが悪いんだ。だから閉じ込めようと思った。納豆ちんが俺から離れていくんだったらこの腕に抱きとめてよう。誰にも見られないように、誰も見ないように俺だけが納豆ちんを愛でていればいい。 「ね、そう思わない?納豆ちん。」 笑顔で納豆ちんに話かければどこか怒ったような、怯えたような、虚ろになった瞳で睨まれた。彼女が身体を動かす度に手首についている鎖がじゃらじゃらと音を立てた。 『―――……して、』 「ん?なーに?」 納豆ちんの顔に自分の顔を近づける。 『私を家に帰して!何が目的なの!?もう十分満足したでしょ!?』 その言葉に少し冷めてしまった。笑顔をうまく取り繕えなくなって無表情のまま納豆ちんの前髪を掴む。痛かったのか彼女は顔をしかめた。 「納豆ちんってさ馬鹿だよねー。俺が納豆ちんを離すわけないのに、」 それからにっこりと笑った。それは嘲笑も含んでいたかもしれない。 「―――…そんな馬鹿な納豆ちんが、とーっても愛おしいんだけどね。」 あなたが好きすぎて苦しいよ。 (だから一生離してなんかやんない!) title//絶頂 2013*01*01 [しおり/戻る] ×
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