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究極で強引な君 |
今朝の目覚めは、悪かった。
理由は昨日にあると思う。
思えば、昨日は散々な日だった。人に話しかけられたと思ったら、告白された。
「何だったんだろ....」
もう、色々と考えることも面倒なのであまり気にしない方向でいこうと思った。
それなのに、
ガチャ
「遅いぞ名前!何をしていた!」
バタン
「Σっえ!?おい!!」
何でかな、玄関開けてすぐにわたしを悩ませる原因の人が立っていた。
何でいるの!?何で家知ってるの!!?
・・・もしかしたら、錯覚かもしれない。
あるいはわたしが寝ぼけていただけかも知れない。
困惑する頭の中、インターホンの音で現実に戻される。
ピンポーン
ピンポーンピンポーン
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンp「もうやめて!!いますから!でますからぁ!!」
ガチャ
「おい、何故ドアを閉めた名前!!」
「すみません。貴方の存在を目の錯覚だと思ったので」
「そうか、俺のことが好きすぎて錯覚を見るまでのレベルに到達していたのか。」
「は?」
「だが、安心するがいい!今ここにいる俺は本物だ、嘘と思うなら特別に抱きついてもいいぞ!寧ろ抱きつけ!!」「お断りしますー!!!!!!」
何だよ好きすぎて錯覚を見るレベルって!
どんなポジティブシンキング!?
っていうか抱きついていいって、抱きつけって何!!?朝から彼は何がしたいんだ!!
「それで、何でわたしの家の前にいるんですか」
「お前を迎えに来たんだ!」
「え?」
「俺たちは付き合っているだろう?だから、学校まで一緒に登校しようと思ってだな「ちょっと待って!」・・・何だ?」
今付き合ってるって言った?
嘘でしょ?だって昨日強引にあんなことになったけど、わたし断ったよ?
「わたしたち、付き合ってないよ?」
「何を言っている!!昨日確かに了承したはずだぞ!!」
「え?」
何それ、何だそれ。
「あれはそっちが強引にしたことで」
「今はそんなことどうでもいい、行くぞ!究極に急がなければ、遅刻する!」「えっちょっと!?」
究極で強引な君
繋いだ手のひらから
彼の熱を感じる。
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