究極な君に出会う



※白竜と夢主は一緒の学校設定








さっきまで賑やかだった教室も放課後になると静かだ。


わたしは日直当番なので、つい先程まで書いていた日誌を提出してきたばかりだ。
後はもうここに残る理由もないので鞄を手に取り教室を出て玄関に向かう。


うん。


そこまではいつもどうりなんだ。


下駄箱を出て校門へ向かおうとしたら、声をかけられた。



「おい、お前!」



振り返ればユニフォームを着た白い髪の人が立っていた。今現在、わたしのいる場所には、わたし以外誰もいない。

つまり、わたしに声をかけたのだろう。

でも、念のために


「わたし?」


そう言えば、彼は「お前以外誰がいる」と言われるから「そうですね」としか、返せなかった。


それにしても、わたしはなぜ彼に声をかけられたのだろう?


彼とわたしの接点は何もない。あるとすれば、同じ学校に通っているくらいだ。


さらに言えば、わたしは彼が誰だかわからない。一緒のクラスでもなければ、同じ部活の人でもない。それなのに何故声をかけられた?


わたしが一人で考えていると離れた所にいた彼は、わたしのそばに駆け寄ってきた。


そして、いきなり手を握られる。


「//////俺はお前が、究極に好きだ。この究極な俺に告白されたことをありがたく思え!!」


告白された?何故に!?


先程も思ったように彼とわたしの接点はない。なのに何故、彼に今告白されたのだろう。

しかも彼の方は顔を真っ赤にしながらドヤ顔をしてくる。


....なんだこいつ。
究極に好きって何?
究極な俺って?
ありがたく思えって何様?
考えれば考えるほどわかんない人だな。



「そうですか」



何かわかんないけど、関わらない方がいいかもしれない。そう判断したわたしは、急いで、校門へ向かおうとしたら、腕を捕まれた。



「待て!まだ話は終わってない!!」

「まだ何かあるんですか?」



あまり関わりたくないのにな。



「////俺が好きだと言っているんだから、俺と付き合え!!」


はい?

わたしにあなたと付き合えと?

しかも命令系。



「返事は?」

「丁重にお断りします」

「!?何故だ!」


色々と何故だと言いたいのは、こちらの方なんですが。



「何故って言われてもなぁ。それよりも、貴方は誰ですか?」

「俺を知らないのか!?」

「うん」

「.....」



知らないもなにも、面識がないわけだしなぁ。彼は知人どころか他人だと思う。



「じゃ、そう言うことで」



彼の腕を退かして帰ろうと試みたけど、それは叶わなかった。


わたしの腕をつかむ腕に力が入る。



「待て」

「次は何です?」

「白竜だ」

「え?」

「天登白竜、俺の名前だ!」

「え?あ、はい。そうなんですか」



なにも、むきになることないのに。



「もう俺に聞きたいことはないな」

「?はい」

「そうか、ならば俺と付き合え!」

「はい!?」

「お前が断った理由は俺が誰だかわからなかったからだろう?」

「いや、まぁ、それもあるけど」

「ならば、これから俺と付き合い俺を究極に知ればいいだけの事だ!」



何故そうなるんだ少年。



「無理だよ。わたしは君の事を知らなければ好きでもないんだよ?」

「ならば、惚れさせればいいだけの事だ」

「えー」


んな、無茶苦茶な!


「因みに、惚れさせる自信はあるから安心しろ」


どこからその自信が来るの!?



「そういうわけで、これからよろしくな名前!」



彼はそれを告げるとともに、もと来た道を走って行ってしまった。



えぇ!?
そういうわけって、どういうわけ!!?
よろしくって、何でそうなった!
わたしは彼の告白を断ったんだよね?










究極な君に出会う








今日


わたしは ″天登 白竜″ という子に


告白された。







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