■九月二十二日


猛威を振るっていた台風も今朝にはもう落ち着いたようだ。
風も昨日とは打って変わって穏やかになっている。
しかしやはり昨日の名残はそこかしこに残されており、学校中が雑然としてはいた。

正午前、校内の点検に出向けば、優秀な委員たちの手によってほぼ片付けられていた。まだ枯葉や小枝などは残されたままであったが。
体育用具室の前を通ると、その中まで枯葉が入り込んでいることに気付いた。扉が閉じていなかったのだろうか。
中に入り込んで見回せば、積み重ねられたマットの上に紙切れが置いてあった。
近づいてみると、それは沢田の写真であった。
写真の彼は、はにかんだ様に笑っていた。
僕は思わず顔をしかめた。





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