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次の日からも平和に空気が流れていた。
校舎内も、クラス内も和気藹々している。
友哉も学校に溶け込んで最近まで恐れられていたことが嘘のようだ。
「あー…平和だなぁ。」
「アホ抜かせ。昨日散々喧嘩した奴が何を言う。」
「今日は一個も喧嘩してねーんだからよ、平和以外のない物でもねぇだろ。それに…。」
「「「きゃー!守本君おはよー!!」」」
「おう!おはよう!!」
女子たちから声をかけられるようになっている。
「これを平和と言わずに何と言う!」
「友哉の基準はそこか。」
「そうだ、そこだ。」
「はぁー…まぁええわ、今日は放送やからな。覚えとるやろ。」
「もちろん、今日の昼休みだろ?」
「覚えとるんならええわ。」
そう言って授業が始まった。
そして昼休み、
「友哉ー、行くでぇ。」
「おぉ。」
二人は放送室へ。
「質問ってどんくらいあんだ?」
「17通や。」
「!?…結構あるんだな。」
「そらそやろ。自分今時の人やで?因みに白石がゲストの時はザラに20通…。」
「あ、なんだろ。すごくイラッときた。」
「コード良し、ボタン良し、マイク…良し、
友哉ー、始めんでぇ。」
「よしゃ、いつでも来い!!」
ピンポンパンポーン―――
「……皆ー、飯食っとるかぁ?食っとらんやつは至急食べ始めぇ。お昼の放送の時間やでぇ、今日の放送の担当は忍足謙也やよろしゅう。いつもならこの時間、俺のときは大体白石がゲストなんやけど、今日は別のゲストが来とります。
女装コンテストで異例の三年生として参加した立海からの交換転校生の守本友哉や!!」
「…喋っていいのか?」
「やよ、喋れや!!」
「こんにちはー、守本友哉です。今日のゲストですよー。」
「はい、今回は初ゲストと言うことで質問攻めに遇わせたいと思うとるでぇ、今日の朝までに質問を募集したところぎょーさん質問もろうたからその中でも俺、浪速のスピードスターのおめがねにかなったモンを質問していこう思うとるで。」
「なぁ、それって黙秘権あるよな?」
「え、無いで?」
「え?」
そんな感じで始まった友哉と謙也のトークショー。
「最初の質問や、投稿者名【楽天主義】さんからや【好きなタイプは?】」
「俺を怯えずに話しかけてくれる子!!」
「……なんや…すまん。」
「…謝るな、切ねぇ。」
「次や、【猫】さん。質問ありがとなぁ。【守本君はよく忍足君と一緒に居ますがが恋愛感情抱いてますか?】…は?」
「は?確かに俺は謙也と一緒に居るのが多いが……そんな感情持ってねぇよ?」
「なんちゅー質問や。」
「まぁでも、友達としては好きかな?」
((((キャァアアア!!!))))
「ぅお!?」
「次や次、【砂苺】さんから【夏休みとかの長期期間の宿題は残すタイプですか?】因みに俺はちゃんと計画立ててやんねんで。」
「流石医者の子。俺はやんねぇ。」
「は?」
「やるだけ無駄じゃね?あ、でも自由研究はしたことあるぜ?」
「どんなんやったんや?」
「どの角度から殴ったら人はよく飛んでいくか。」
「…………さて、さっきのは聞かなかったことにして……【佐久間ルイ】さん【どのような恋愛をしたことありますか?また、黒歴史とかあったら教えてください】」
「恋愛ー?小学校のころまでさかのぼるぜ?一緒に帰ったり?手繋いだり、遊んだり?」
「…それ恋愛やない。友情や。」
「………黒歴史はー…今回の女装コンテスト……あれからの男子の視線が熱いんだ………。」
「大丈夫や、すぐ慣れる。」
「経験者語るみたいなの辞めてくんね?」
「経験者やもん。次【胡蝶】さん【忍足君の事どう思っていますか?】やて。」
「友達。」
「せやな。次【澪】さん、【恋愛したことありますか?】………。」
「………無い。」
(((童貞ーー!!)))
「誰だ今校舎内で叫んだ奴!!ゴルァアアア!!!!!」
「不特定多数や、諦め。
次【胡蝶】さん、あ、二通目や…【忍足君と財前君、どちらと距離的(仲の良さと言う意味です)に近いですか?】」
「距離…どっち……うーん………(家の距離は)財前かな?」
「……なんでや?」
「だって、財前の方が(家近いから)すぐ来てくれるし、俺も(遊びに行きやすいから)財前とつるんでる方が多いし?」
「…なんや、ジェラシー感じるわ…。
次や【真夜】さん、【リア充ですか?】」
「リア充爆発しろぉおおおおおおお!!!!!」
「…やそうや。次ー【栄】さん、【武勇伝とかありますか?】」
「…言っていいのか?」
「放送コードに引っかからない程度やったらええで。」
「えーっと喧嘩無敗と、100人超対俺。」
「は?」
「カッコ、舎弟、一般生徒、教師含む、カッコ閉じ。」
「カットオオオオオオオオオオオオ!!!!それはッおま!!」
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