ヒバツナ※

 
チュンチュン…と小鳥の囀りが耳に届く頃。

キングサイズのベッドの上に二つの影、に寝息が一つ…。

一人は腕を伸ばし、もう一人の躰を抱き締めて…寝顔を楽しむかの様に微笑んでいる…。
雲雀恭弥。其の雲雀の恋人で在る、沢田綱吉は今…

「可愛いv」

雲雀の腕の中でぐっすりと眠っていた。

こう無防備に寝ているのを見ていると、何故かしら悪戯をしたく成る衝動に駆られるのは、当たり前の事だろう。
だって、相手が相手だから仕方がない。
可愛過ぎて、もう好きを越えて愛してしまっているのだから。

「…v」

くすり、と笑みを零し、綱吉の背中に回していた其の手をするり…と動かし、シャツの中へと忍び込ませた。

(んー…ツルツルv)

一人ニコニコとそんな事を頭の中で考え乍綱吉の背中を撫でるように触っていると、

「ゃあ…ひば…り…さ……?…くすぐった…」

こそばゆさに気付き、綱吉は完全に覚めていない目を瞑った侭にそう応えた。

「起きてくれるかなぁって思ってしてるんだけど…?」

と、適当な嘘を付き雲雀は其のツルツルな肌を満喫する。
「…も…ちょっと…寝かせ…て、くらはぃ…」

そう言って綱吉は自ら雲雀にモゾモゾと擦り寄り抱き着いた。
珍しく自分から抱き着いた呂律の回ってない綱吉にもっと悪戯心に駆られた。

「駄目…起きて?」

「ぁ…やぁ…//」

耳許で囁いてやれば、ほんのりてと頬を染め身震いをし力ない腕で雲雀を押す綱吉。

「ねぇ…綱吉起きて?」

元々 綱吉は耳が弱いと知っててやるもんだから質が悪い…。

「んっ…やだぁ…//」

「もう朝だよ?」

「おねが…寝かせ…て……//」

頑として起きようとはしない綱吉。
雲雀も始めから起こすつもりでやった事ではないし…

「分かったよ」

「…//」

此で安心して寝れる…。
そう思った綱吉だったが…大人しく…雲雀が寝かせる訳がない…。
雲雀にもう火が付いてしまったから仕方がない。

本来、頭が完全に起きている彼なら其れ位分かる筈…だが、今は寝起きで頭が全く働かない状態…。

雲雀の企みに気付く事なく…綱吉は又眠りに入ったのだった…。











そして、綱吉は何か肌寒く感じ…其れと…

「……狽ん!!//」

突然全身に走った電流…。
微かに目を開けてみると、上半身裸の自分の胸に舌を這わせている雲雀が視界に入って来たのだ。

「ちょ…何してるんですか!?//」

一気に眠気は覚め、綱吉は目を見開きそう叫んだ。

「寝てても良かったのに」

「寝れる訳ないでしょ!!//」

そう突っ込み、取り敢えず其れを止めさせようと試みる綱吉は、雲雀の頭を退けようと手を動かすが、透かさず其の両手を押さえられた。

「何してんの」

「(アンタが何してんだよー!!)雲雀さん止め…あっ!!//」

言い終わる前に、雲雀は胸の突起をコリ…と甘噛みをした。

「駄目だよ。起きてくれなかった綱吉が悪いんだから」

其れにより綱吉の力は抜け、雲雀はくすりと笑う。

「綱吉は敏感だから直ぐ感じちゃうんだよね」

クスクス笑いも、其の行為を止める様子もなく、逆にもっと火が付いたような瞳で綱吉を見つめた。

「やっ…雲雀さんっ…//」

すると、ギュウと目蓋を閉じる綱吉。

「どうしたの?」

「明るい…よぉ…//」

「そうだね…朝だもん」

「そうじゃなくて…っ//」

「恥ずかしい…?」

そう雲雀が言うと綱吉はコクコクと必死に頷いて見せる。

「そう」

止める気はないらしい。

「(何其れー!?)…やっ……狽ミゃあっ!?//」

いきなり、茎部を服の上から撫でられ堪らず声が出てしまった。

「此、何〜んだv」

押さえていた手は何時の間にか、綱吉の茎部へと移っていた。

「ん…んンッ//」

いやらしい手付きで撫でられる其れは、既に立ち上がっていて雲雀は何か楽しそう。

「止める?其れだったら綱吉が辛いだけだよ?」

やっぱり、主導権は雲雀に在る。
どんなに雲雀が不利な状況で在ろうと彼には全く関係ない。
どんなに足掻こうが、綱吉は雲雀に絶対勝てないのだから…。

「雲雀さんが、変な事するから…//」

「変とは失礼だね。…で、此どうする?」

と、問い掛ける雲雀はニコニコと笑っていた。

其れに比べ、綱吉の躰の中から湧いて来る疼き…

「…続き…して下さい…//」

其れを何とかしたくて…、恥ずかしくて仕方ないが綱吉がそう言うと、ズボンと下着を脱がされた。

「手が良い?其れとも口で?」

「ぁ…く…口が良い…//」

「良いよ」

くすり、と笑うと雲雀は綱吉の其れを手にし何の迷いもなく口に含んだ。

「狽ミゃっ!!//」

口の中で舌を這わせ乍、キツく吸い上げてみたり…

「…あ…んっ//」

裏筋を舐め上げてみたり…

「雲雀さっ…イッちゃう、よ…//」

「良いよ。イッても」

射精を促すように、カリ、と歯を立てた。

「あ…ヤダっ…噛んじゃっ…ああっ//」

ビクビクと体を震わせ、雲雀の口内で果てた。

「…あ…はぁ…//」

射精をした後の疲労感に浸る綱吉を見て、雲雀はクスクスと笑った。

「今日は随分早いね。そんなに恥ずかしかった」

「…当たり前じゃないですか!!こんな朝っぱらから…//」

かぁ〜っと耳迄真っ赤に染まる綱吉は顔を背けた。

「折角、今日学校休みなのに…//」

実を言うと、昨日、明日は日曜日で雲雀とデートをする約束で、

『だったら家に泊まりにおいでよ綱吉』

そう雲雀に誘われ、断る筈もなく綱吉は言葉に甘えて泊まりに来たと言う事なのだ。

其れなのに…

「此じゃ…デートが…//」

行為の後に襲って来る痛み。
其れは必ずと言う程、何回も味わらされている事であって…。

「…何言ってるの。もちろんデートもするよ」

「へ…?//」

雲雀の言った言葉が瞬時に理解出来ず、綱吉は首を傾げた。

「つまりは、腰痛くさせなかったら良い訳でしょ?」

「でも、どうやって…//」

「綱吉…僕を誰だと思ってるの?」

ニヤリと笑う雲雀。

「(そうだったー!!)はい…完全無敵の雲雀恭弥さんです…//」

そう、彼に出来ない事はない…。


「まぁ、僕は止めても良いんだけど…綱吉ってば今日は元気だからv」

言い乍雲雀は綱吉の茎部を指指した。

「え…!?//(何で今日に限って!?)」

其れに目をやると、あら不思議。
先程射精したと言うのにも関わらず、又も其れは立ち上がっていた…。

「な…んで…?//」

「何でだろうね…?」

くすり、と笑っている雲雀に何故か寒気を感じた綱吉。

「(絶対何かしたよ此の人ーっ!?)ひ…雲雀さん?//」

優しく撫でられると、全身に走る電流…。

「んンっ…はぁ…//」

「大丈夫だから、ね?」

ふふ、と優しく微笑み綱吉の頬に手を添えた。

「…//」

そんな顔されたら…。

ずるいよ…雲雀さん…。

そんな事を思いつつも、逆にもこう考える。
もし、断ろうとしたら…後が怖いし。
どっちみち断れないじゃん…//

「意地悪、しないで下さい…ね?//」

「頑張ってみるよ」

くすり、と一笑いすると雲雀は綱吉の秘部へと手を伸ばした。
今迄与えられた愛撫により、此からの刺激を待ち伐れんばかりに収縮している。

そして、雲雀が其処に触れるとより一層甘い綱吉の声が漏れた。

「っ…ゃあ…//」

そんな反応を示した綱吉に、雲雀はくすくすと笑っていた。

そして雲雀は其の収縮をする秘部の中を溶かすように指を一本差し込んだ。

「何処だったかな?」

綱吉の一番良い所を探る。
本当は分かってる。
綱吉の一番良い所は何処で、其処に触れると綱吉がどんな反応を示すか、なんて…。

「意地悪、しちゃ…あんっ//」

ギリギリに良い所業と避け爪で優しく刺激してやると

「ひゃぁ…ん…其処、違…!//」

こんなに可愛い綱吉を見て、意地悪せずにはいられない。
可愛い過ぎるから…意地悪をしたくなるのが当たり前。

「何処?」

意地悪くそう問い掛けると綱吉は半ば泣きそうな声で

「もっと…奥…っ//」

そう応えた。

「もっと奥?僕の指じゃ届かないよ」

そう言って雲雀は指を引き抜いた。

「ぇ…な…で…?//」

「今から指よりもっと良いのあげるから」

そう言って雲雀は張り詰めた茎部を取り出した。

「…ぁっ…早くぅ…//」

「…vV」

くすり、と笑って雲雀は秘部に宛てがった。

そして、だんだんと入ってくる雲雀のモノの質量に少し顔を歪める綱吉も、擦れる度に体を震わせた。

「んっ…あ、んンッ…//」

茎部が全て入ると、綱吉はビクビクと震えていた。

「動くよ…」

最初はゆっくりと、動く速度も其れはだんだんと早くなっていった。

「あ…雲雀さ…ちゃんと…っ!!//」

「嗚呼…そうだったね」

そう言って、雲雀は綱吉の良い所をピンポイントで突いてやった。

「きゃああっ…や…んンッ!!//」

瞬間、きゅう…と締め付けられ息を詰めた。

「っ…どう?指より良いでしょ?」

問い掛けに綱吉は与えられる刺激に声を漏らし乍、コクコクと頷いた。

「ふふ…可愛いね綱吉は」

雲雀は腰を動かし続け、綱吉の良い所ばかりを突いてやると食い千切られそうな程に締め付けられている。

其れが分かりそろそろ限界か、と気付く。

「イキたい?」

「ぁ…はぃっ…!!//」

「じゃ…一緒にイこうね」

そう言って雲雀はギリギリに引き抜き、一気に最奥を突いた。

「ひゃああっ!!////」

そう声を上げ、綱吉は自分の腹に其れをぶちまけた。
そして、

「っく…!!」

其の締め付けにより、雲雀も綱吉の中に放ち二人はほぼ同時に果てた…。








行為後…。

「どう?腰痛い?」

「ぃ…痛くないです…//」

何故か分からないが、腰の痛みは此っぽっちもない…。

「じゃあ、デートも出来るねv」

「…////」

「綱吉…」

名を呼ばれ、見上げてみれば優しい表情で優しいキスが降って来る。

「愛してるよ綱吉」

「…俺も、です////」










キングサイズのベッドの上…









愛しい君の名を囁いて…










キスを交わした……。










◎終わり◎

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