修行と金集め キルアside

 
クラピカとレオリオの2人と別れた俺たち。

「…4人になっちゃったね。此れからどうする?」

「修行に決まってんだろ!」

「え?遊ばないの?」

「馬鹿か」
「アホか」

遊ばない発言をしたゴンの頭を3人同時にど突く。

「いてっ」

「ヒソカに其のプレート叩き返すんだろ!?」

「今の侭じゃ先ず無理だな」

「いいように遊ばれるのがオチだ」

ゴンの修行の為、俺たちは天空闘技場へ向かう飛行船へ乗り込んだ。

ヒソカにプレートを返す為には少なからず強くならないとな。
クラピカからの情報で、9月1日にヨークシンシティで開かれるオークションに幻影旅団が現れると、ハンター試験の最終試験でヒソカからそう言われたらしい。

俺たちも其の日、ヨークシンに行く為に準備は必要だろ?



飛行船から降り立つと、ゾロゾロとカスの集まりがいた。
其の中を切り抜き、歩いていく。

相変わらずと言うか何というか、鳴門と鹿丸は呑気に俺たちの後を付いてきてる。
ま、此奴らの心配なんてする必要もねーけど。

「受付済ませようぜ」

俺は前に此処に来た事あるからな。
上に行くに連れて金額も跳ね上がる事も知ってるし。
受付を済ませた俺たちは、1階の闘技場へ足を運んでいた。
鳴門は2052番、鹿は2053番、俺は2054番、ゴンは2055番だった。

そして、ゴンの名前が呼ばれると…

「ゴン、お前試しの門クリアしたんだろ?だったら…」

ゴニョゴニョとゴンの耳に耳打ちした俺。

「其れだけでいいの…?」

「騙されたと思ってやってみろよ」

「大丈夫かな…」

ゴンは不安な顔でリングへ上がって行った。
相手はゴンよりも遥かにデカい奴。
其奴は相手が小さな子供だからか余裕を見せていた。

審判の始め!の声で一気にゴンへ向かう男。そして、ゴンは…

「…思い切り、押す!」

掌が男の腹を直撃。
すると、男の体は勢いよく後ろに飛び、壁に激突した。

「…うわぁ…俺、こんなに力付いてたんだ…」

「50階へ行きなさい」

俺の番が回ってきた。
軽く手刀で倒して、ゴンと同じ180と言われたのを50階にしてもらった。

「彼処にも凄い子供がいるぞ!」

誰かの声で其れに気付き見てみると、何かの衣装よのうな格好をした坊主頭の子供が大男をやっつけていた。
そう言えば、受付する時いたな…。
オス、とか言って傍にいた大人を師範代とか言ってた…。

「鳴門、呼ばれてんぜ?」

「嗚呼…」

鳴門の相手はまぁまぁ引き締まった男。

「悪く思うなよ?」

「…」

「始め!」

其の声が聞こえた瞬間、鳴門は男の横腹に軽く蹴りを入れる。

「…ちょっと強すぎたか…?」

ゴンのアレより勢いがよかったのか、男は壁を壊して気絶していた。

俺ももう驚かない。
鳴門が強いのは理解してるし。
同じように鹿丸にも。

「君の実力なら190階へ行きなさい」

「50階でいい。連れが50からだから」

「頑張って」

鹿丸も同じようにKO勝ち。

そして、50階へ向かうエレベーターに乗ると、先程の子供も乗ってきた。

「オッス!俺ズシっす!」

「俺ゴン」

「俺キルア」

「鳴門」

「鹿丸」

200階ある此の天空闘技場は、10階ごとにクラス分けされていて100階からは個室が設けてある。

其の分、相手も強くなる。
ま、ゴミだけど。

「…」

50階へ到着した俺たち。

「さっきの試合拝見したっす!いやぁ凄いっすねー!」

「何言ってんだよ。お前だって」

「そうそう、一緒じゃん」

「いやいや、自分はまだまだっす。
因みに4人の流派は何っすか?」

「「…??」」

流派?何だ其れ…。

「うす、自分は心源流憲法っす!」

「…ないよな?」

「…うん」

「鳴門さんは…?」

「…ないけど…」

「俺は鳴が師匠」

「「Σえ!?」」

3人揃いも揃って驚いていた。
驚かないって言ったばっかで此れか!?

「師範代も付いてないのに其の強さっすか!?
って、鹿丸さんは鳴門さんが師範代ですか!?」

「いや、だから流派はねぇっつーの…」

鳴門が師匠!?
マジかよ…。

「鳴門が師匠!?」

「どんな関係だよ…」

「俺が上司で鹿が部下だけど?」

「其れと、俺たち恋人同士」

こ、恋人同士だとお!?

「「Σ………………」」

えっと、アレだろ?
普通は男と女が好き同士くっついて、カップルとか言う…つまりは恋人同士になるんだよな…?

「マジ…?」

「マジ」

じゃあ、キスとか…エッチとかすんの…?
つか、出来るの!?男同士で!?

「今、其れ必要だったか?」

「分かんねぇだろ?此処で釘刺しとかねぇとな…ついうっかりなんて事が起こるかもだし」

「いやいや、其れないから」

「お前は自分の事を分かってねぇからそう言えんの」

「分かってるってば!」

「いや、分かってねぇよ」

今までどうして気付かなかったんだ…。
いや、そもそも気付かない方が当たり前か…。
だって、男同士のカップルを見るのは初めてだったから…。

「ねぇ?鳴門」

「…?」

「恋人同士って、何?」

あー、ゴンはこうゆうの疎いだろうな…。
森の中で育ったも同然の野生児だし、何より子供はキャベツ畑で出来て其れをコウノトリが運んでくるんだよね?とかにっこり笑って言いそうな奴だから…。

「…お互い好き同士って事」

ちょっと恥ずかしがりなからそう言った鳴門。

「??」

「ま、其の内分かる時が来るって」

先ず今説明した所で理解出来ない。
ゴンだから。

「ズシ、よくやった」

パチパチと手を叩きながらやってきたのはズシが師範代と言っていた相手。

「師範代!」

「ちゃんと教えを守ってたね」

「オス、光栄っす!あ、師範代またシャツが…」

眼鏡兄さん。
ズシが言った通り、シャツが半分外に出ていた。

「そちらは?」

「鳴門さんと鹿丸さん、キルアさんにゴンさんっす」

「初めまして、ウィングです」

「オス!」

「オ…ぉ?」

釣られてズシの挨拶を真似しちまってる。
鳴門と鹿丸はしてないけど。

「アンタがウィングさんか…」

「鳴門…?」

此の眼鏡兄さんの事知ってんの?

「何処かでお会いしましたか?」

「いや、初めて会ったよ」

眼鏡兄さんの顔付きが変わった…。

「アンタがよく知ってる人に名前を聞いてたから」

「…そうですか」

誰だ…?
鳴門は、何を知ってんだ…。

鹿丸の顔をチラッと見てみるけど、相変わらずのほほんとしてる。

読めやしねー…。

「ズシ、さっきのファイトマネーだよ。
君たちも彼処の窓口でもらってくるといい」

無理矢理話を反らす眼鏡兄さんに、違和感を感じた。

心当たりがあったのか
はたまた、子供の悪戯と思って軽く流したか定かじゃない…。

「ズシもお行きなさい。私は観客席で見ていますから」

「オス!」






「えっと…152ジェニー…」

「缶ジュース一本分っすね…」

「ちぇ、賞金も変わってないや」

「え、そえなの?」

「1階は勝っても負けても同じ。
50階から負けたら0、勝ったら5万くらいだったかな…」

「5万!?」

「結構もらえるっすね?」

「100階なら100万、150階越すと1千万以上」

「へぇ」

「かなりいい金稼ぎ場だな」

「「Σえー!?」」

「キ、キルア?前、200階まで行ったんでしょ…?」

「200階っすか!?」

「正確には190階で辞めちゃったけど。
其れで、2億だったかな?」

4年前だし、全部チョコロボくんに消えたけどw←
 

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