死神

 
「君たちは此れからどうするつもりなのかい?」

「此の世界を堪能したいかな。
強いヤツと手合わせしてみたいし」

「なら此処にいなよ」

「いいのか?」

「嗚呼、鳴門たちなら歓迎するし。
んでもって、俺と手合わせしてよ」

「やった!」

「刀は駄目だからな鳴」

「分かってるって」

今思ったけど…

ホモってのはどの世界にもいるんだな…。






















皆と同じ衣装を一護からもらった。
白を基本としたモノにアクセントで黒のライン。

「鹿ってば何でも似合うのな!」

「鳴も似合ってるぜ?」

鹿丸の方は藍染さんタイプで、何故か俺のはショートパンツだった。
太股まる見え…。

木の葉でもこんなミニ履いた事ないのに…。

「でも、出し過ぎだな」

「やっぱり…?」

アハハ、と苦笑いするしかなかった。

其の後、藍染さんたちに食事をご馳走してもらい早速暴れてもいいと許可が下りた。

「死神との戦いは取り敢えず後程で。
今日は君たちの実力も見ておきたいから、彼らを存分に。
自分の好きなように暴れてもいい」

虚夜宮の外は一面砂漠で、其処には顔全体に骨の仮面?を被った奴らが、ズラリと50体くらい並んでいた。

「死神は護廷十三隊と言って、13の隊に別れ、各部隊に隊長、副隊長、隊員と言った位があり、彼らは隊員ぐらいの実力だ」

大きさは様々でデカい奴もいれば小さい奴もいる。

しかし、部隊員って事は下っ端か…?

どうせなら隊長レベルがよかったよ。

「どうする?鳴」

「彼奴呼べるか、ちょっと試したい」

「分かった。結界張っとく?」

「否、いらないだろ。
どデカい術はぶっ放さねぇから」

「分かった」

俺は前に出て、鹿丸は後ろへ下がる。

「鹿丸くんは、参加しないのかい?」

「俺は見てます。邪魔はしたくないんで。
其れに大体鳴門ぐらい…って言っても敵わないですが、近い実力は持ってると思って下さい」





【鹿丸Side】

鳴門は印を結び、片手を地面に押し付けた。

「口寄せの術!」

ポフン、と煙りが立ち込めて、そして煙りの中から白欄の姿が現れる。

口寄せの術は成功だな。
異世界でも口寄せ出来るって事に驚きだけど…。

「鳴門よ、任務…ほう、此れはまた興味深い」

「任務じゃねぇけど呼び出して悪いな」

「任務ではないのか?」

「嗚呼。ちょっとした腕試しだよ」

白欄の姿を見た藍染さんや市丸さん、他の破面たちは驚いた声を上げた。

「おや、あれは…」

「どっからやってきてんあの綺麗な子!」

「鳴門くんや鹿丸くん同様、霊圧は感じられないな…」

「此れは所謂、術と言うモノなのか?」

「はい。俺らがいた世界では口寄せの術と言って、契約を交わした其の生き物を瞬時に呼び出す事が出来る術ですよ」

「凄いなぁ…瞬間移動みたいなもんなん?」

「まぁ、簡単に言うと」

「でもあれは、人間じゃないね…狐、かい?」

「白欄と言って狐の妖狐です。簡単に言えば妖怪です」

そんな説明でよかったか分からないが、白欄の姿だけ見たら雪女っぽい狐だ。

殺し方はかなりグロいけどな…。





【鳴門Side】

「さて…」

俺はチャクラを右手に集め、チャクラ刀を作る。

「一応、殺していいってよ?」

「そうか…ならば安心して殺れるのぉ…v」

白欄の真っ赤な唇が緩む。
釣られて俺も緩ませて、そして…

瞬時の術で仮面の奴らの目の前に移動して、斬り落とす。
顔、腕、胴、足。

白欄は其の長い爪で深く突き刺しては、肉を内蔵を抉り出す。

やっぱりいいなぁ…白欄の殺し方。
グロテスク過ぎて、また。

デカい奴も、見た目だけで全然弱いし…つまんねぇな。

「こんなもんか…」

「下忍と中忍の間、ぐらいかの」

20秒もかからないで、50ぐらいの仮面の奴らは血を流して倒れていった。

「凄いな、鳴門くん…」

「其処の子も綺麗な顔してやる事エゲつないなぁv」

「20秒足らずで…」

パチパチと拍手が聞こえ、白欄と一緒に藍染さんの元へ。

「凄いね、素晴らしいよ」

「そんなの、一護だって同じだろ?」

「そんなに手合わせしてもらいてぇのか?」

「一護絶対強そうじゃん」

鹿丸と手合わせしてもらおうと思っても絶対やってくれないし。

「嗚呼、一護は強いよ。此処にいる者以上にね」

やっぱり強いんじゃん!
うわ、じゃあ今度何が何でも手合わせしてもらおっと!!

「白欄有り難うな。また、呼ぶから」

「さらばじゃ、鳴門」

頬にキスされて白欄は煙りと共に消え去った。

そして場所を移動して、俺と鹿丸が初めて降り立ったあの会議室に。
会議室に着いて、紅茶を飲みながら話していたら、何もなかった場所にいきなり映像が流れるモノが現れたんだ。

「此れは?」

「尸魂界の映像だよ」

確か、死神がいる所だったよな…?

「今日はね、此れから尸魂界に行く予定だけど、鳴門くんたちも一緒に同行するかい?」

「楽しそう!」

「そうさせてもらうか」

「一護ちゃんを掻っ攫うでv」

「其れなら2人に頼みたいことがあるんだけど、いいかな?」




































虚圏から尸魂界とか言う場所に通じた空間を通る。
其の空間をガルガンタと言うそうだ。

「一護を掻っ攫うって言ってたけど、仲間の振りを止めるって事?」

「今まで、現世や尸魂界を行ったり来たりで休まるヒマがな買ったから、元に戻してあげようと思ってね」

振りをし続けた一護を此の場所から連れ去るのか…。
ちょー面白そーどだね!

「そうだ、此れを嵌めてくれるかい?」

「此れは?」

「ブレスレット?」

銀のブレスレットを渡された。
見た目は普通のブレスレットなんだけど…。

「此れはね、ザエルアポロと言う私たちの仲間が開発したモノだよ。
此れを嵌めてると、破面にしか姿が見えないようになっている。
だから、私たちの姿は一護にしか見えないんだ」

便利なモン作ったんだな…。

俺と鹿丸は渡された其のブレスレットを腕に嵌めた。

「先に君たちは一護の元に行ってくれるかい?
そして此の話を一護に伝えて欲しい」

「了解」

ガルガンタと言う道を通り、尸魂界に繋がる扉を開けた。

俺たちと一緒に出てく、デッカイ黒い奴が数体。

「なぁ、鳴。
一護の霊圧?っての覚えてっか?」

「多分大丈夫」

尸魂界、瀞霊廷とやらに降り立った。

「…………こっちだ」

破面とは違って、死神は黒い着物を身に纏っていた。

俺たちと一緒に出てった、デッカイ黒いのが他のガルガンタから出てきてたのがかなりの数になっていて、死神の下っ端たちが騒ぎ立て始めた。

「メノスだと!?各部隊に連絡を!俺たちは少しでも数を減らすぞっ!」

「応援を呼べー!!」

真横を走り去る死神は俺たちの事が本当に見えていないみたいだ。

此のブレスレット凄い…。

「声とか聞こえねぇのかな?」

「聞こえねぇんじゃねぇの?一護にしかって言ってたし、声もそーかと思うけど」

鹿丸の言う通り、声も一切聞こえないらしく死神とか言う奴らはデッカい黒いヤツに向かって、刀を向けていた。

「本当に便利だな此れ。まぁ鹿、取り敢えず急ごう」

「だな」

一護の元へ一直線で向かった。





「煤c………」

一護の目に俺たちが映り込むと、一瞬だけ目を丸くした。

こっちでは真っ黒な袴みたいな服を着ていた。

「まぁ敵対してるから色はやっぱり違うよな」

「一緒はないだろ」

腕に付けてるブレスレットを見せ、俺たちは一護に近づいた。

「声聞こえる?」

「嗚呼、聞こえるよ鳴門」

一護にさっきの虚圏での話を説明した。

すると、一護は頭を抱えた。

「今から拐われんの?」

「みたいだぜ?
まぁ何、俺らは其の手伝いで来たんだけどさ。
何したらいいのかさっぱりなんだけど」

「でも要は一護を連れ去る手伝いをすればいいだけの話だろ?」

「2人とも、俺に付いてきて」

一護の後を付いていく。

周りは入ってきたメノスたちとの戦いで一護には全く気付いてない。

「弱いな」

「仕方ないよ。雑魚ばっかだし」

「隊長格以外はね」

隊長格ってのは強いんだろうか…。
藍染さんの話によれば、まぁそこそことは言っていたが。

「ねぇ、此の感じって藍染さん?」

「市丸さんのも」

「もう来たんだ。双極の方だな…」
 

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