ほぼ長編かツイろぐ(主にOP)からのネタで思いつくままに書いてます

↑new ↓old

▽〜2014/11/07
▼武将マ
足元を吹き抜けるその先に目をやれば、暗い雲の下に広がる草原がある。目に付くのは遥かの地平線で、いくらか進んだところで変わる事はない。岩肌と乾いた草の間で、耳には寂しげな音だけが届く。一雨きそうだと外套を羽織り直し、馬から降りることもなくこちらを見る男に息を吐いた。

→「こんな場所に陛下がいるとでも」「正確には陛下の求める物が、ね」戦の後、復興される事もなく荒れ果てたこの地に、彼が何を見出したのかは知らない。グウェンダルにとっては忌まわしき過去だ。深くなった眉間の皺がそれを物語る。「領土を得てもこれでは、兵もうかばれん」「これを領土というの」

▼武将マ
「動ける者は負傷者の手当を。まだ武器を握れる者は私に続け!」砂埃と硝煙の匂いが鼻につく。欠けた刀を棄てれば、馬を横につけた部下が己の刀を差し出した。彼の腕はもう使い物にはならない。それを分かっているのか、賢い馬はゆっくりと歩を進める。「ご武運を」ここはまだ地獄ではない。

▼武将マ
ごとり。嫌な音を聞いた。振り返れば飛んだ弟の首。私には涙すら出なかった。 目を開ければ見慣れた天井で、また同じ夢を見たと知る。荒い息が耳にこびり付く。酷く汗をかいたせいか寝巻がべたりと張り付いた。肌寒く、明け方前の薄暗い部屋の中で、今更自分が一人である事を知った。

▼武将マinOP
「それがお前の海賊団のシンボルマークか」「我が長曾我部の家紋だよ」愛おしそうにその模様をなぞる姿に、この女の居場所を知る。「フッフッフッ!だが今のお前はドンキホーテファミリーだ。掲げるのならこっちにしな」「はいはい、若様」自分を通して誰を見ているのか、胸糞悪い。

▼武将マinOP
「フッフッフッ!まるで賢帝みてえなことをいうじゃねーか!」 「その心は?」 「…モネ」 「いいじゃない」 「……私の民と大切な者が幸福であれば他はどうだっていい」 「どうなったとしても?」 「私には関係のないことだしね」 「フッフッフッ!それでこそお前だ!」


▼ポケハリ
目の前で笑う男になんとも言わぬ違和感を感じ、目を凝らした。息、笑い、立ち姿、どれをとっても何かが拭えず無意識に腰につけたモンスターボールを握る。「何を見た?」「私の夢ね」「叶わぬ夢だ」「私の実力で叶えた夢だよ」今この子達を出してはいけない、そう教える本能に従った。

▼ポケハリ
白い雪、白い息。手袋をしていても指先は冷える。木々の隙間から見える青空が目に痛い。雪合戦をしたいと騒いだリオルとそれに付き合ってやっている手持ち達を眺め、少し大きめの岩に腰をおろした。とたん暖かさに包まれ横を見れば、炎を少し強くしたリザードンがその体で私を包んでいた。


▼フリーザーマルコ
「マスターがいるのなら安心だよ」「オヤジだよい!」マルコというフリーザーは、見る限りでは怪我はない。何が原因でここにいるのか、彼の拙い言葉では分からなかった。早く返してやらなくてはと、ポケモンフードに目もくれず私の朝食を間食したマルコを、頬杖をつきながら眺めた

→「貴方がオヤジさん」「あァ」「見事なフリーザーだ。あの頃とは見違える」空を飛ぶ青い鳥を仰ぎながらそう言えば、何がおかしいのかこの大きな人は地を割る様な声で笑った。「是非バトルを申し込みたい」「あいつも必死になる訳だ」人で駄目ならと鳥の求愛行動に及んだ息子の奇行を知るのはただ一人


▼育て主
「何で反撃しねえ!」「あんたに…!」手を振りあげれば大人しく殴られるマルコに、止め時を失った拳は何度も振り下ろされる。もうとっくに俺よりも強いくせに、こいつは昔のように大人しく殴られ、嵐が過ぎ去るのを唯ひたすらに待っていた。「勝てるわけがねぇ!あんたに!」叫ぶ言葉は。

▼育て主
「おら」「…?」手渡せば不思議そうな顔をするマルコに、普段の行いかと自嘲する。「ハッピーバースディ、マルコ」そう言えば、朝から家族に散々祝われている癖に、眠たげな目をまん丸にして驚いた。そして部屋には打撃音がひとつ。それでも渡した物を手放さなかったのは、まぁ、及第点だ。

▼育て主
「何で避けねぇ!」
サッチに殴られ床に尻を付けば、焦ったマルコの叫び声がきこえる。その必死すぎる声色に小さく笑った。そっくりそのままお前に返すよ。
「お前がこいつを殴る度に俺がお前を殴ってやる」
「…お好きに?」
ああちゃんと仲間ができたのか。良かったなぁマルコ。


▼ガイア
ガープの命令により大将赤犬の遠征に同行することになったコビーとヘルメッポがまず始めに目にしたのは、サカズキの横で彼とは正反対な笑みを浮かべる○○中将の姿だった。彼らの不仲は海軍周知ではあるが、それでも○○はサカズキの右腕といっても過言ではなかった。

▼世界が怖い。
時計の音のみが聞こえる暗闇で、どうしたって楽しい考えなんて浮かぶはずもない。隣で眠るはずのアーダルベルトさんの温もりが遠くに感じ、布団の中で素足を合わせた。今は彼が横にいるのだから、あの夢はやってはこない、はずだ。それでも目を閉じる事が、どうしても恐ろしかった。

×