2 大好き
「ったく……びっくりさせんじゃなか!!」
『ご、ごめん、変な夢見て……ってか何でここに!?』
私の名前は氷上雪。
立海大附属中の3年生だ。
そして、この人
「は? 今日からここで2箔3日のレギュラー強化短期合宿やるって言っとったろ」
仁王雅治。
私の自慢の彼氏!!
彼は、立海大附属中の、全国区のテニス部のレギュラーなの!
私は、そんな全国区のテニス部のマネージャーやってます!
『……あ』
「あ、じゃなか!!」
実はちょっとだけお金持ちで、山の中に別荘持ってたりしちゃいます☆←
今は夏休み中で、一人で別荘に来ていたところだ。
ここは山だから空気がおいしいし、リラックスできるんだ。
で、たまにここでレギュラー強化合宿するんだよね。
私の家の私有地だからタダで使い放題だし。
去年テニスコート作ったし。
『他のメンバーは?』
「おま……全然話聞いてなかったんじゃな」
『あは、ごめん』
雅治はハァ、と溜め息をついた。
そんな雅治もカッコイイわ……
「みんな10時にここ集合。ちなみに今は9時ちょっと過ぎ」
『あ、ああ!! そうだったね!! 思い出した!! でも雅治早くない?』
「みんなを驚かせようと思っての。……それに――」
彼は私の耳元で囁いた。
『っ!!///// もうっ雅治の馬鹿っ!!!!!!』
「馬鹿とは酷いのぅ」
"雪に一番に会いたかったんじゃ"
私も貴方に一番に会いたかったよ、雅治!!
『雅治ー』
「んー?」
『大好き』
あー恥ずかしい。
ばふんっと枕に真っ赤になったであろう顔を埋める。
雅治はベッドに腰掛け、そんな私の髪を弄びながら言った。
「俺は"愛してる"」
prev /
next