暁の空へ | ナノ


  16 詐欺師と登校なう


詐欺師と登校なう。

男女の登校。
普通なら甘い話や気まずい雰囲気になるだろう。

だがしかし私たちはそんな空気を作る人種ではないのだ。


「昨日は散々だったな」
「ね、本当、ニマ生タイミング悪すぎ!」


詐欺師と昨日の生放送の反省をする。
ウチのパソコンの回線が悪いのかな……


「今度ウチで生放送するか」
「え、いいの? 行く行く!」



「……え、生放送……?」



「そうそうニマ生しに!!」
「ん? どうした急に」
「え? ……だって今、生放送って……」
「……俺何も言ってない」
「……え?」


ドサ、と後ろから荷物が落ちる音がした。

……何か嫌な予感がする……
でもここは振り向かずにはいられない……

ゆっくりと、仁王と同じタイミングで振り向く。
そこには――




「……まじか」
「お前ら……もしかして、」

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