暁の空へ | ナノ


  100 何で、


名前を呼ばれた気がして、道路に踏み出す一歩手前で踏みとどまる。


「有梨?」


既に横断歩道を半分ほど渡った宍戸が、私が来ないのを不審がって振り返った。

私は感じたことのある、この何とも言えない胸騒ぎとともに、振り返った。



そこには、



「……有梨…………?」



青と赤と白を基調としたジャージを着て、



「なん……で、」



サラサラの髪を漂わせている、




























「……不二、周助……」

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