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  【境界のRINNE】君の顔が、声が、手が――【りんさく】


初!境界のRINNEからりんさくです!六道りんね×真宮桜です!

いやーーーーーーりんさくが熱い!!!!!!!!!!!!!!
私は専らアニメしか見ていないのですがりんさく可愛いよりんさく!!!!なんなんですかねあのもどかしさと可愛さ!!!!!気が付いたらくっついてるパターンですか!?それともどちらかが自覚して告白するパターンですか!?そんでもう片方は自覚してなくてよくわからない返事しちゃって振られたと勘違いして泣いたりしちゃうパターンですか!?どちらも自覚して距離感がもどかしくなるパターンですか!?恋人の過程すっとばして結婚しちゃうパターンですか!?
全部おいしいから全部のパターンください!!!!





【りんさく】君の顔が、声が、手が――




六道くんが風邪をひいたらしい。六文ちゃんが看病が大変だと愚痴っていた。薬を買うお金も無くて、何も食べられず、容態は悪化するばかりだということだ。

仕方がないなと思って私は薬とスポーツドリンクと氷を買い、お粥は家で作って持って行った。


「六道くん、大丈夫?」


六道くんは真っ赤な顔で黄泉の羽織を掛けて、私が来たことにも気づかず死んだように寝ていた。六文ちゃんはいない。六道くん、と声を掛けながら体を揺すると、呻きながらものろのろと目を開けた。


「六道くん、体調はどう?」
「……まみや、さくら……?」
「そうだよ。薬とか氷とか持って来たの。あ、お粥食べれる?」


六道くんが頷いたのを確認して私はお粥を用意した。

六道くんが体を起こすのを手伝った時、あまりにも辛そうだったから、私は用意したお粥を自分で持った。病人なんだからこれくらい当然だよね。

スプーンでお粥をすくって六道くんの口元に持っていく。


「あーん」
「……え」
「どうしたの?」


六道くんが突然目を点にして固まった。どこか調子悪いのかな?


「いや、自分で、たべられる」
「いやどう見ても無理でしょう」


体が重いのか、さっきから首以外全く動いていない。そんな状態で自分でご飯なんて食べられるわけないよ、六道くん。


「病人なんだから当然だよ。ほら、あーん」
「そういう、ものなのか」


私がまたお粥を口元に持っていくと、今度は六道くんは食べてくれた。ゆっくりと咀嚼する様子を、私はぼんやりと見ていた。やがて六道くんはごくりと音をたてて口の中のものを飲み込むと、私を見た。

私はお粥の催促だと思い、またお粥を六道くんの口元に持っていく。六道くんはまたそれを食べる。何回これを繰り返すんだろう、と私は考えていた。


「……このお粥は、真宮桜が作ったのか」
「うん。口に合わなかったらごめんね」
「いや、すごくうまい」
「……そっか、良かった」


六道くんにそういうこと言われると、なんだかうなじの辺りがむずむずするな。……あ、髪の結び残しがあるのかも。

私はお粥を全て食べさせ終えると、船を漕ぎ始めた六道くんに まだ寝ないでねと声を掛けて、鞄の中から薬とスポーツドリンクを取り出した。


「解熱剤。飲める?」


六道くんは頷いて、寝ぼけ眼で薬を飲んだ。口からスポーツドリンクが垂れてるがまあ、ほうっておこう。

六道くんは薬を飲んだ後すぐに寝転がってしまった。相当辛いんだろうな……。

私はそう思って、買ってきた氷を袋の中に入れて六道くんの額に置いた。六道くんはあまりの冷たさに吃驚していた。冷○ピタでも同じ現象が起こるよね。でも貼った後は気持ちいいんだよね。


「何から何まですまない、真宮桜……」
「病人には優しくしろって育てられたから。気にしないで」


私はいつも自分が熱を出して寝込んでいる時母にしてもらっているように、六道くんの熱い手をそっと握った。


「!?真宮桜、何を、」
「うちではこうしてるんだー。さっきまで氷触ってたから冷たくて気持ちいいでしょ?」


六道くんは病人だからね、と言うと六道くんも納得したようで、そうか、と呟くように言った。


「……うつしてしまうからもう帰ったほうがいい」
「もう随分ここにいるから大丈夫だよ。六道くんが寝たら帰るから」


風邪の時って、一人が一番心細いよね。私そうだもん。

六道くんが首を動かして私を見る。その拍子に額に乗せていた氷袋が落ちそうになったので、私は乗せ直してあげた。


「……真宮桜、さっき、体調はどうかと聞いたな……」
「え、うん。かなり前だけど」
「……今、良くなった」


































「そんなすぐに解熱剤効くわけがないよ、六道くん」









(君の顔が、声が、手が――俺の元気になるんだ)



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