38 伝わりにくい
小春先輩と謙也先輩が来た。
ここは人が集まってくるのかな。
が、忘れてはいけないことが一つ。
『…小春先輩、
一氏先輩が探してましたよ』
「あ、ほんまぁ? アタシ、謙也くんとおったねんよぉv」
なるほど、これで127分か…
一氏先輩哀れなり。
てかさ。
『小春先輩、女…?』
「うふv」
えー、普段の小春先輩の喋り方が女っぽいから
文字だけでは伝わりにくいかもしれませんが、小春先輩は性転換のアリスで女になっています。
そういえばさっき、そんなことを一氏先輩が言っていたな。
「紗那ちゃんはこの姿でははじめましてやな。はじめまして、金色小春
ちゃんよんv」
『は、はじめまして…』
でも、小春先輩の今の格好、普通の中等部女子…
髪は多分カツラだと思うけど黒の長髪で。
顔も女の子で。
声も女の子で。
眼鏡なくて。
女子の制服で。
はっきり言って
こっちのがいい…
謙也先輩と並ぶとまるでカレカノ…
「
紗那ちゃん。今、変なこと考えてへん? 考えてたよね?」
『標準語(笑』
キーンコーン♪
「あ、しもた。鳴ってもーたわ」
作業中だった白石先輩は軍手を外して額の汗を袖で拭った。
あああ…美少年…
「ほな、アタシ達は中等部戻るわv」
「一人で帰れるとね?」
『
帰れます!』
「あぁ…もうちょっと毒草について語りたかったんやけど…続きはまた今度な!」
『
マジで結構です』
「気をつけて帰るんやで…」
『
過保護だな』
「ほななー!!」
そうして四天宝寺チームの皆さんとはそこでお別れしました。
んー…次はどこ行こう?
あ、そういえば近くに動物小屋があったような。
行ってみよー!!
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